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小倉監督“解任”名古屋に闘莉王が復帰!J1残留へ最後の一手だ

[ 2016年8月24日 05:30 ]

名古屋に復帰するDF田中マルクス闘莉王

 J2降格圏の16位に低迷する名古屋は23日、小倉隆史GM兼監督(43)の休養を発表した。事実上の解任でアシスタントコーチのボスコ・ジュロブスキー氏(54)が後任に就任する。さらに昨季まで在籍した元日本代表DF田中マルクス闘莉王(35)が復帰することも発表。10年のリーグ初制覇に貢献した闘将を呼び戻し、J1残留を目指す。

【J1年間順位表 第2S順位表】

 J1残留へ、最後の一手だ。小倉監督の事実上の解任を発表した名古屋が闘莉王を復帰させることになった。ジュロブスキー新監督が自ら明かし「ファイティングスピリットを持った選手が必要だ。守備をまとめられる選手だ」と力を込めた。

 現在、ブラジルでフリーとなっている闘莉王は昨季まで名古屋に6年間在籍。過去にストイコビッチ監督の下でコーチをしていた新監督とは強い信頼関係がある。今夏の移籍期間は7月29日までだが、所属チームがない選手は9月16日まで追加登録が可能だ。前日22日に新指揮官が連絡して復帰を要請。小倉監督の“解任”で話が進展した。

 闘莉王は昨オフ、就任前だった小倉監督から「DFとして考えていない」と通告され、大幅ダウンの年俸提示の末に退団した経緯がある。故郷ブラジルに戻った後も牧場経営などの傍らで自主トレは欠かさず、現役続行を模索。リオデジャネイロ五輪では日本の試合もチェックしていた。リーグ最多の46失点という名古屋の惨状に心を痛め、今回の要請に「グランパスのために力を貸したい」と話しているという。

 闘莉王は26日に来日予定で、残留争いのライバルである新潟戦(9月10日、デンカS)には出場できる見込み。10年には鉄壁の守備と強烈なリーダーシップでリーグ初制覇を支えた。残り8試合で残留圏の15位・甲府とは勝ち点差7。ジュロブスキー監督は「私が監督になった時は助けてほしいと話していた。約束を守ってくれた」と救世主に指名する。契約は来年1月1日まで。背番号はつけ慣れた「4」。過去にJ2降格がない名門の命運は闘将に託された。

 ◆田中マルクス闘莉王(たなか・まるくす・とぅーりお)1981年4月24日生まれ、ブラジル・サンパウロ州出身の35歳。父が日系人、母がイタリア系ブラジル人の日系3世。98年3月に渋谷幕張高へ留学。01年に広島入団。J2水戸時代の03年10月に日本国籍取得。04年に浦和へ移籍。10年に名古屋に入団して15年に退団。J1通算388試合75得点。A代表では43試合8得点、10年W杯南アフリカ大会出場。1メートル85、82キロ

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