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札幌 ロスタイム都倉弾!今季3度目の4連勝で首位独走態勢

[ 2016年8月8日 05:30 ]

<札幌・清水>前半5分、先制ゴールを挙げた札幌・内村(左は都倉、右はヘイス)

明治安田生命J2第27節 札幌3―2清水

(8月7日 札幌ド)
 エースの劇弾で今季3度目の4連勝だ!J2札幌は7日、本拠地・札幌ドームで清水と対戦。前半を2―0で折り返しながら、2―2と追いつかれて迎えた後半ロスタイム4分にFW都倉賢(30)が左足で劇的な決勝ゴールを叩き込んだ。これで札幌ドームでの不敗記録も18試合に更新。いよいよ札幌が首位独走態勢に入った。
【試合結果 J2順位表 得点ランキング】

 ドームの祈りがエースに届いた。後半ロスタイム4分。DF福森の浮き球のスルーパスにFW都倉が反応した。「触るのが精いっぱい。うまく当てることができた」。飛び出してきたGK杉山よりも一瞬前に都倉の左足がボールに触れる。ループシュートが鮮やかにゴールに吸い込まれた。

 劇的すぎる幕切れ。札幌ドームの歓声は鳴りやまない。背番号9は試合終了後、何度もピッチを両手で叩いて感情を爆発させた。前半は2―0で折り返す完璧な立ち上がり。それが後半、劣勢に回って39分に同点に追いつかれた。ただ、都倉は感じていた。「最後に1回チャンスがあると思っていた」。そのワンチャンスを逃さなかった。決勝弾の1分後には左足がつって倒れ込んだ。気力も体力も限界。最後の力を振り絞った一撃だ。

 地の利を生かした。福森のスルーパスはワンバウンド目で急激に勢いを失った。札幌ドーム特有の現象だ。「(芝が)室内に入るからカラカラになる」。水分を多く含んだ芝はボールが滑って伸びるが、ドームでは止まる。「僕らは慣れているけど、相手には難しい」。GKの飛び出しが中途半端と見て、そこに全てを懸けた都倉と福森の計算尽くしたパスが生んだ劇弾だった。

 これで札幌ドーム不敗記録は18試合に、都倉も自身の札幌ドーム最多得点記録を22得点に更新した。それでも、J2得点王争いトップの清水のFW鄭大世(チョンテセ=32)が後半39分に決めたヘディングゴールに、都倉はこう言った。「J1クラスの選手は、あれを決めるといういい教訓になった」。2位・松本に勝ち点7差。独走態勢に入っても、エースの心に緩みはみじんもなかった。

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