五輪断念の久保が意地の2発! 悔しさを糧にメンタル成長

[ 2016年8月4日 11:53 ]

リオ五輪を欠場するFW久保。3日の欧州CL予選3回戦第2レグで2得点を決めた

 リオデジャネイロ五輪不参加が決定したヤングボーイズFW久保裕也(22)が意地の2発を決めた。3日、欧州CL予選3回戦第2レグでシャフタール・ドネツク(ウクライナ)と対戦。全得点を叩き出し、クラブの欧州CLプレーオフ進出の立役者となった。

 まずは後半9分。左サイドからの速いグラウンダークロスに飛び込み、左足で先制点を挙げた。さらに15分には元フランス代表FWオアロが折り返したボールを右足で振り抜き、ネット左に叩き込んだ。アウェーで行われた第1レグ(7月26日)は0―2で敗退していたが、トータルスコアを2―2に戻して延長戦突入。10分ハーフの延長戦でも決着がつかず、PK戦までもつれ込んだ。久保は2番手でキッカーを務め、GKの逆を突くシュートで成功。一方シャフタール・ドネツクは2人が外し、PK戦4―2で勝利した。

 板挟み状態で、正常なメンタルを保つのが難しい状況だった。当初は26日のシャフタール戦後にU―23日本代表に合流する予定だったが、同僚FWの負傷によりクラブ側が一方的に派遣を拒否。慌てて、日本協会の霜田ナショナルディレクターがスイスに飛んで再交渉を行った。クラブ側は「3日の欧州CLで負傷者が出なければ派遣に応じる」と妥協。だが選手登録入れ替えの手続き開始リミットである2日午後までに派遣確約を求めた協会側との“1日の差”が埋めきれず、久保の五輪出場の夢は潰えた。

 それでも一番の犠牲者となった久保は「オレはこの状況を確実に糧にする」と厳しい状況を受け入れ、自己消化させた。そして目の前のシャフタール・ドネツク戦に最大限、集中。最高の結果を残した。「きょうくらいの強いメンタルならば、どんな試合でもやっていけると思った。メンタルの大事さを再確認しました」と久保。“幻のリオ五輪代表エース”は、皮肉にも五輪出場を断念したことで、より強い精神力を手に入れた。4日に初戦ナイジェリア戦を控える手倉森ジャパンにとっては久保の不在は痛いが、若手の台頭が叫ばれる日本サッカー界にとって、今回のドタバタ劇はマイナスにだけ作用するものではないのかもしれない。

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