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稲本 来季も札幌残留確実!今季絶望も“J1での活躍”に期待

[ 2016年8月2日 05:30 ]

来季もJ2札幌でプレーすることが確実となったMF稲本

 右膝前十字じん帯断裂の大ケガを負い、今季絶望となっているJ2札幌のベテラン、MF稲本潤一(36)が来季も札幌でプレーすることが確実になったことが2日、分かった。すでにクラブはこの日までに正式にオファー。本人とも口頭で合意しており、近日中に細部を詰めて正式にサインする。札幌は現在J2で2位・松本に勝ち点5差をつける首位。稲本の3年ぶりのJ1復帰の可能性も高まった。

【J2順位表】

 来季へ向けての大きな戦力の確保だ。稲本は6月4日の千葉戦(札幌ドーム)でボールを奪いにいった際、右膝前十字じん帯を断裂。全治8カ月の重傷で今季絶望となっていた。今季が2年契約の最終年。故障の回復具合も含めて去就が注目されていたが、クラブ幹部は「(来季契約の)正式なオファーを出し、合意もしている。あとは詳細を詰めるだけ」と説明した。稲本自身もクラブ幹部に対して「チャンスをもらえるなら、前向きにやらせてもらいます」と回答しており、来季残留が確定的となった。

 稲本は15年にJ1川崎Fから札幌に加入。同年は31試合に出場するなど主力としてチームをけん引した。今季は先発を外れることも多く、出場は8試合。それでも、ピッチに立てば得意のボール奪取やロングフィードで攻守に貢献した。4月23日のC大阪戦(札幌ドーム)では全盛期をほうふつさせる50メートルのオーバーラップから札幌移籍後初ゴールを決めるなど、その存在感を示していた。

 そんな稲本をクラブは高く評価。37歳で迎える来季について、クラブ幹部は「当然、戦力として計算している。サッカーに取り組む姿勢など若手の最高の見本」と話す。プレー以外での貢献度も計り知れず、チーム力底上げのためにも必要不可欠という評価は大ケガをしても変わらない。クラブは故障後すぐ来季の契約更新を打診。クラブの誠意に手術前に稲本の気持ちは固まっていた。6月23日に東京都内の病院で右膝前十字じん帯再建術の手術を受け、現在は都内でリハビリを続ける。

 稲本の離脱後も好調なチーム内では、選手間で「イナさんをJ1へ連れて行く」が合言葉にもなっている。“J1札幌”で復帰へ。稲本はその時を信じ、来季へ向けて準備を進める。

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2016年8月2日のニュース