×

大丈夫!?久保問題に続きブラジル4部にドロー&体調不良続出

[ 2016年7月29日 05:30 ]

<日本・セルジッペ>物々しい警備の中、ボールを奪おうとする南野

U―23日本代表 リオ五輪直前合宿  日本1―1セルジッペ

(7月27日 ブラジル・アラカジュ)
 サッカーのリオデジャネイロ五輪代表が27日、合宿地のアラカジュでブラジル4部のセルジッペと練習試合を行い、1―1で引き分けた。前半1分にFW興梠慎三(29)のゴールで先制しながら、前半終了間際に同点に追いつかれた。さらにDF岩波拓也(22)が体調不良で途中交代し、開幕に向けて不安材料を露呈した。なお、チームは28日に同地での合宿を打ち上げた。中部ゴイアニアに移り、30日にブラジルと強化試合を行う。

 ブラジル4部の格下に振り回された。開始36秒のFW興梠の先制弾で波に乗るはずが、その後は停滞。前半から何度も決定機をつくられ、同45分には左サイドからのクロスをMFラファエルに決められ同点に追いつかれた。メンバーを入れ替えた後半も劣勢が続き、ドローに持ち込むのが精いっぱいだった。

 試合後、前半の守備について手倉森監督は「やられていましたよ」と即答。「それぐらいコンディションが整っていない状況。これで何もやられないより、(試合の映像を)見て修正できた方がいい」と続けた。ブラジル到着6日目。この日は銃を持った警官がピッチ内を警護するなど物々しい雰囲気の中で試合が行われたが、選手のフィジカルコンディションは万全ではなく、最終ラインは不安定さを露呈した。前半38分に左サイドを突破され、同40分、同43分には右サイドも崩されるなど、いとも簡単に守備網を破られ続けた。

 本大会へ課題を残したのは攻撃面も同じ。4―4―2の布陣でスタートし、後半開始から4―3―3、途中からは4―2―3―1も試したが興梠の足元への縦パス中心の単調な攻めを繰り返した。手倉森監督が「誰もが認めるこの世代のエースストライカー」という久保の派遣拒否問題が浮上した中で、明るい材料は少なかった。

 追い打ちをかけるように体調不良を訴える選手が続いている。フル出場を予定していたDF岩波は下痢の症状で後半17分に途中交代。試合後は発熱のため1人部屋への移動を余儀なくされた。同じく発熱で3日続けて練習を休んだMF大島はこの日からランニングを開始したものの完全合流はまだ先になりそうだ。

 30日にはブラジル代表との親善試合を控え、本大会初戦まではあと1週間。指揮官は「もっとやられてもいいんじゃないか。この大会は耐えて勝つのがテーマ。ぜひ辛抱させられるゲームが続けば」と厳しい現状と向き合いながら、しぶとい強さを追い求める。

続きを表示

この記事のフォト

2016年7月29日のニュース