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治安不安…手倉森ジャパン 選手には外出禁止令も

[ 2016年7月28日 05:30 ]

練習前、選手たちに話をする手倉森監督

U―23日本代表 リオ五輪直前合宿

(7月26日 ブラジル・アラカジュ)
 サッカーのリオデジャネイロ五輪代表が、1次リーグの初戦と第2戦を戦うマナウスで、試合と練習以外ではホテル敷地外への外出を基本的に禁止される見通しとなった。24日午後に在留邦人が経営する市内のパン店で3人組による強盗事件が発生。警備員との銃撃戦で1人は射殺されたが、在マナウス日本国総領事館によると、2人はいまだ逃走中という。治安面の不安は大きく、厳戒態勢を敷くことになった。

 銃声が飛び交う街で、五輪代表の選手たちがホテル敷地内での缶詰め状態を強いられる見通しとなった。治安面の不安が大きいのが、初戦ナイジェリア戦と第2戦コロンビア戦の舞台となるマナウス。30日の親善試合ブラジル戦後にチームは現地に入る予定で、代表関係者は「危険な面もあるし、基本的にはホテルで過ごすことになる」と明かした。試合と練習以外では、外出が禁止されることが濃厚となった。

 24日午後には市内で強盗事件による銃撃戦も発生した。在留邦人が経営するパン店に拳銃を持った強盗3人組が押し入り、現金などを要求。異変に気づいて駆けつけた警備員との銃撃戦に発展し、1人はその場で射殺された。強盗の被害はなかったが、残る2人は逃げ出し、在マナウス日本国総領事館の職員によると、いまだ逮捕されておらず逃走中だという。

 同20日にもレンタカーで拳銃を持った6人組による強盗事件が市内で発生しており、領事館の職員は「強盗などの事件はほかにも起きています」と話した。15年のデータでは、マナウスでの強盗事件発生率は日本の約835倍。在留邦人約1200人が暮らす街で、領事館からは「スマートフォンは見せない」などといった安全確保の呼び掛けが行われている。

 マナウスで宿泊するホテルはプールやテニスコートを併設するなど広大な面積を誇り、敷地内での散歩などは可能。ただ、隣接するビーチで体を動かすこともあった合宿地アラカジュのような自由は利かなくなる。ピッチ外での厳戒態勢を敷いたまま、手倉森ジャパンが1次リーグ突破の命運を握る2試合に挑む。

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2016年7月28日のニュース