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アーセナル移籍の浅野 惜別弾ならず…男泣きで広島に別れ

[ 2016年7月18日 05:30 ]

家族からの花束贈呈に涙ぐむ広島・浅野拓磨

明治安田生命 J1第2S第4節 広島2―2横浜

(7月17日 Eスタ)
 リオデジャネイロ五輪前、最後のリーグ戦9試合が各地であった。アーセナルへ移籍する広島FW浅野拓磨(21)は2―2と引き分けたホームの横浜戦に先発フル出場。ラストマッチで得点こそ奪えなかったものの、試合後のセレモニーでは涙で飛躍を誓った。

 こらえていた涙を抑えることはできなかった。試合後の壮行セレモニー。浅野はサポーターに向けたあいさつまで、目を真っ赤にさせながらも何とか耐えていた。

 だが、7人兄妹の末っ子で唯一の女の子である4歳の心春(こはる)ちゃん、両親から花束を受け取ると涙腺が決壊した。三重の実家に帰った時には風呂に入れたりとかわいがってきた妹だ。

 「自分でも泣くのかな、泣かないのかなと思ってたんですけど、家族に花束をもらったときに泣いちゃいました。感謝をしてもしきれないので」

 試合では無得点に終わったものの見せ場はつくった。後半12分、高速ドリブルでピッチを約30メートル切り裂き、ペナルティーエリア内でこの日唯一のシュート。相手GKのセーブに阻まれ得点はならなかったものの、その存在感に「浅野コール」が鳴り響いた。

 広島でのラストゲームを白星で飾ることはできなかった。「サッカーの神様がそんなに甘くないぞ、もっともっと頑張れと言っているのだと思う。これからでっかい壁にぶつかると思うけど、広島で培ったものを生かして乗り越えたい」

 18日に英国に向けて出発。名門アーセナル、そしてリオ五輪で活躍することで、この悔しさを忘れるしかない。「また紫のユニホームを着てプレーしたい」。最後は超一流プレーヤーとなって、再び広島の地に戻ってくることを誓った。

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