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岩波 復帰即フル出場!最終ライン冷静にコントロールも苦杯

[ 2016年7月14日 05:30 ]

<横浜・神戸>後半、中村(中央)に激しくプレスをかける岩波(左)

明治安田生命J1第2S第3節 神戸2―3横浜

(7月13日 ニッパツ)
 帰ってきた喜びと、負けた悔しさが胸に同居した。53日ぶりの戦列復帰となった神戸の岩波は、いきなりスタメンに抜てきされ元日本代表DF伊野波とともにセンターバックを形成。だが、一時は2―0とリードしながら、まさかの逆転負けという結果に険しい表情を浮かべるしかなかった。

 「1点差にされてからどうやって試合を進めるかが神戸の課題で、これが上位との差。もったいない試合だった」

 5月21日のトゥーロン国際大会1次リーグ初戦パラグアイ戦で左膝内側側副じん帯損傷を負い、全治6週間と診断された。本大会メンバー発表の7月1日までにピッチに立つことはできなかった。だが、U―23日本代表の手倉森監督はケガの回復を見越して18人に選んでくれた。指揮官と約束していた9日鳥栖戦の出場はならなかったが、4日遅れで戻ってきた。

 苦い復帰戦となった一方で、五輪への手応えは確かにつかんだ。「個人的には思っていたようなプレーができたし、2―0まではイメージ通りにできた」。試合前に胸の内にあった恐怖心は、ピッチに入れば消えた。かつて同代表でともに戦ったFW富樫らに激しく体を寄せ、随所で高さも発揮。視察した同代表の早川コンディショニングコーチも「フル出場で問題なかったから。良かった」と評価した。

 90分間戦い続けたことで、本大会での出場に大きく前進した。中3日で待つのは、五輪前最後のリーグ戦となる湘南戦。「リオ(五輪)に入れば中2日だし、それをイメージしながらやりたい」。たとえOA枠の選手が入ってきても、最終ラインを支え続けてきた男にポジションを譲るつもりは毛頭ない。 

 ≪岩波の復帰まで≫

 ▼負傷 5月21日のトゥーロン国際大会1次リーグ初戦パラグアイ戦で相手選手と接触し、左膝を痛め負傷退場。

 ▼帰国 チームから途中離脱し同26日に帰国。翌27日に神戸市内での精密検査の結果が発表され、左膝内側側副じん帯損傷で全治6週間の診断。

 ▼リハビリ 5月28日からクラブハウス内でリハビリを開始。当初は治療に時間を割きながら、徐々にランニングなどのメニューも消化。本大会メンバー発表の7月1日に別メニュー終了。

 ▼合流 7月4日から全体練習に完全合流。同11日に神戸U―18との練習試合で実戦復帰し45分間プレー。

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