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フランス王手!グリエズマン2発 プラティニにあと「3」

[ 2016年7月9日 05:30 ]

<フランス・ドイツ>決勝進出を決め喜ぶ(左から)エブラ、ジルー、グリエズマン、サニャらフランスイレブン(AP)

欧州選手権決勝トーナメント準決勝 フランス2―0ドイツ

(7月8日 マルセイユ)
 開催国フランスが14年W杯覇者のドイツを2―0で下し、優勝した00年以来4大会ぶり3度目の決勝進出を決めた。新エースのFWアントワヌ・グリエズマン(25=Aマドリード)が2ゴールを決め、主要国際大会では58年W杯以来58年ぶりにドイツを撃破。ポルトガルと対戦する10日の決勝ではドイツ、スペインと並び大会最多3度目となる欧州制覇を目指す。

 スタンド前に整列した全選手が両手を頭上に掲げ、観客に合わせて手拍子を始めた。今大会8強のアイスランドがファンとともに披露し、名物となった「バイキング・クラッピング」のパクリ。五輪の開会式でさえ整列して歩かない国民性のフランス人が一体となって行動する異様な光景に、宿敵ドイツを破ったチームの底力が表れていた。

 「全員の力だよ。観客が後押ししてくれるのが分かるし、僕らも全力を尽くそうと思うんだ」。2得点のヒーロー、グリエズマンが声を上ずらせた。劣勢に耐えていた前半終了間際、相手ハンドで得たPKを決めて流れを変える先制点。AマドリードがRマドリードに敗れた先月の欧州CL決勝ではPKを失敗しており、「絶対に決める」と名手ノイアーの逆を突いた。後半27分にはノイアーがはじいたボールを爪先で押し込み決定的な2点目。ランク首位独走の1大会6得点は、84年大会9得点でフランスを優勝に導いたプラティニに次ぐ記録だ。「まだ遠い存在だけど、近づきたいとは思う」と話した。

 14年W杯では準々決勝でドイツに敗れて号泣。だが、左足の精度を高めた昨季はAマドリードで公式戦54試合32得点を挙げ、シメオネ監督が「世界のトップ3に入る」と称える選手に成長した。決勝の相手ポルトガルを率いるのはCL決勝で自身と明暗が分かれたC・ロナウド。「僕らのホームだし(向こうは)CL決勝よりプレーしづらいはず」と雪辱を誓った。

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