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中田英寿氏「国際陶磁器フェスティバル」総合プロデューサーに

[ 2016年7月8日 18:09 ]

会見に出席した中田英寿氏

 元サッカー日本代表MF中田英寿氏(39)が8日、総合プロデューサーに就任した「国際陶磁器フェスティバル美濃’17」の会見に出席した。今回で11回目を迎える陶磁器のコンペティション。より国際化の色を強めるために起用された中田氏は、「自分がやりたかったものの一つだったので、非常にうれしく思う」と壇上で柔らかい笑顔を浮かべた。

 06年の現役引退後、09年から7年間かけて全国47都道府県を巡った。昨年12月に一段落した後、今度は数多くの工芸の現場に足を運んだという。知らなかった「素晴らしい」世界がそこにはあった。「自分が感動したことや人を多くの人に伝えたい」と、プロデューサへの就任を引き受けた。

 出したアイディアの一つは、優勝賞金の引き上げだった。グランプリ賞金は、世界のコンペティションの中では最高額だという1000万円に変更された。また、自身を含む7人の審査員も、海外から著名な美術館の館長などを集めた。世界に向けて開かれた改革となったが、「日本のいいものを世界に発信するというコンペティションではなくて、世界が日本を目指してやってくるためのコンペティション。そこが重要」と言う。

 W杯ドイツ大会でサッカーのユニホームを脱いだ後は、日本酒など日本の食文化の魅力を発信する立場を担ってきた。「僕がやろうとしているのは、モノをPRするでのはなく、文化をきちんと外に伝えて、情報を交換していくというやり方。サッカーをやっていた時と全く変わらない」。サッカーも食文化も工芸も、世界と深く交流するための“ツール”というスタンスは変わらない。

 「世界は、早く安く簡単に、という状況に向かっていると思いますけど、逆にラグジュアリーとは何かと考えた時、今最大のラグジュアリーは手作りものだと思う。そういったものがもたくさん残っている日本から世界に発信していくことが、世界にとっても凄く大事だと思っている」。

 中田氏の就任で変革の時を迎えた国際陶磁器コンペティションは、11月1日より応募が開始される。

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2016年7月8日のニュース