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大島、静学魂で「メダル獲りたい」 同校サッカー部OB初の五輪戦士

[ 2016年7月5日 10:34 ]

静学サッカー部から贈られた日の丸を掲げ、後輩と記念撮影の大島(前列中央)

 静岡学園サッカー部OBで、リオ五輪の日本代表に選ばれた川崎FのMF大島僚太(23)が4日、静岡市葵区の母校で行われた激励会に出席した。多くのスター選手を送り出してきたサッカー部だが、五輪出場は第1号。後輩たちのエールを胸に「自分の持ち味を生かしてメダルを獲りたい」と約束した。

 石田邦明校長(67)から直々に励ましの声を掛けてもらい、生徒会からは「頑張って」などの寄せ書き。サッカー部からも部員たちの熱い応援の言葉が並ぶ日の丸旗を受け取ると、メダル獲得を宣言した。

 「ケガとかで出られない選手の分も頑張りたい。そして自分が五輪で活躍できれば静学の名がきっと出てくるはず。静学の名を高めてメダルを獲りたい」

 中等部時代から緑の軍団で6年間過ごした。「人間的にも学ぶことが多かった」といい、その上で個人技を追求した。

 個性を大事にする伝統。代わりに厳しく要求される日々の努力。静学サッカー部のモットー「リズム、テクニック、インテリジェンス」は川崎Fの中心選手になった今も指針になっている。

 我慢から夢をつかんだ。高校時代は故障に泣き、全国総体は3年間試合出場なし。特に3年時は足のケガが癒えぬままベンチで交代をアピールしたが、川口修監督は「彼を無理に使って壊すことはできませんでした」とあえて起用しなかった。

 直後の10年10月の全日本ユースで悔しさをぶつけて初レギュラーを勝ち取り、4強進出に貢献。このときの活躍が川崎Fのフロントを動かした。そして11月に入団決定。翌11年5月にはJデビュー。川口監督も当時を振り返り「静学でやっていた頃と性格もプレーも全く変わっていない。それで代表に選んでもらえたことがうれしいです。このまま自然体で活躍してほしい」と肩を叩く。

 母校は開校50周年。五輪代表では、在学中は清水ユース所属だった神戸GK山本海人(30)が08年北京大会で登録されたが、サッカー部OBは創部初。リオでは「ブラジルと戦ってみたい」と威勢良く、「メダルを提げて静学に報告に帰ってきます!!」と誓った。

 ▼大島 僚太(おおしま・りょうた)1993年(平5)1月23日、静岡市生まれの23歳。川崎Fでは11年5月7日の神戸戦でデビュー。リーグ通算111試合4得点。今季クラブでは日本人初の背番号10を付け、ここまでリーグ14試合1得点。家族は両親と兄。1メートル68、64キロ。血液型AB。利き足右。

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