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伊東“初物”強し!南ア戦一発勝負、速さで五輪18人枠滑りこむ

[ 2016年6月29日 05:30 ]

<U23日本代表練習>ボールを競り合う(手前から)伊東、野津田

 U―23日本代表は29日、松本市内でU―23南アフリカ代表とリオデジャネイロ五輪出場メンバー発表(7月1日)前、最後の強化試合を行う。MF伊東純也(23=柏)にとって、手倉森ジャパンでは初めての国際試合。右MFでの途中出場が濃厚だが、スピードあふれる攻撃を武器に“一発勝負”で結果を出して、18人に滑り込む。

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 五輪に向けたラストチャンスだが、気負いはない。試合前日の公式練習。梅雨空のピッチで約1時間、伊東は右MFでスピード感あふれるプレーを披露した。「いつも通りです。(緊張するか)試合になってみないと分からないですけど、今のところ大丈夫です」と、平常心を強調した。実戦練習ではサブ組の右MFでスーパーサブでの起用が濃厚だが、その快足は試合終盤でこそ生きる。

 手倉森ジャパンには昨年11月の平塚合宿で初招集され、湘南との強化試合に初出場した。しかし、1月のリオ五輪アジア最終予選では選外だった。5月のガーナA代表との強化試合には招集されたが、左長母趾(し)屈筋挫傷のため辞退しており、15年にプロ入り後は初めての国際試合。アフリカ勢との対戦も当然初めてだが「相手を気にせず、自分の力を出せるように。スピードでは負けない自信はあります」と、身体能力に勝る相手にも負けるつもりはない。

 “初”に強い。甲府に在籍した15年、プロ初先発となったアウェーの鹿島戦で初ゴールを決めた。柏に移籍した今季は開幕から右サイドバックで起用され続けてきたが、初めて右MFで先発した4月24日の鹿島戦で移籍後初ゴールに1アシストを記録した。南アフリカ戦も同じポジションで相手をかき回す考えだ。

 攻撃的選手としてもちろん欲しい結果はゴール。「スピードで抜きたいし、得点までいきたい」。手倉森監督が五輪に臨むに当たり、選手に求めるものは「スピードとパワー」。50メートル走の記録は「覚えていない」と話すが、チームメートや対戦相手の誰もが認めるスピードスターが、五輪メンバーに快足で滑り込む。

 ◆伊東 純也(いとう・じゅんや)1993年(平5)3月9日、神奈川県横須賀市生まれの23歳。逗葉高から神奈川大に進学し、3年時の13年に関東2部で得点王。15年に甲府に加入して3月14日の名古屋戦でJリーグデビューを果たした。同5月2日の鹿島戦で初得点。今季から柏に加入。1メートル76、68キロ。利き足は右。

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2016年6月29日のニュース