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宇佐美 ドイツ再挑戦へ強い決意「人生を懸けたリベンジ」

[ 2016年6月22日 05:30 ]

アウクスブルク移籍が決まり明るい表情で会見に臨む宇佐美

 ドイツ1部アウクスブルク移籍が決まったG大阪の日本代表FW宇佐美貴史(24)が21日、吹田スタジアムで移籍会見を行った。12~13年シーズン以来、4季ぶりのドイツ再挑戦は「人生を懸けた」リベンジと強い決意。18年W杯ロシア大会では日本代表の主軸として、FW岡崎慎司(30=レスター)やMF本田圭佑(30=ACミラン)を超える存在に成長することを誓った。

 笑顔の中に、宇佐美の不退転の決意がにじみ出ていた。「生きてきた中で一番の挑戦。バイエルンの時は経験しにいった感覚が大きかった。今回は完全移籍だし、人生を懸けた再挑戦。失うモノは大きいが、得るモノも爆発的に大きい。だからこそ魅力を感じる」。19歳だった11年夏に期限付き移籍したバイエルン・ミュンヘンの時とは違った心境。その後、ドイツのホッフェンハイムでもプレーしたが、活躍できなかった。退路を断ち、リベンジへの強い思いを口にした。

 アウクスブルクから正式オファーが届いたのは5月中旬。「話を聞いて“獲得したい”という熱意が伝わった」という。昨冬は結局、正式オファーが届いたのはマインツのみで時期的にも遅くG大阪残留を決意したが、今回は「タイミング的にも早く即決でした」と語った。

 海外再挑戦への思いを加速させたのは日の丸の重み、そして本田ら海外組の存在だった。15年からA代表に定着。「日本を背負っていく覚悟。代表に入り、そういう気持ちになった」。同時に「(香川)真司くんや(本田)圭佑くん、オカ(岡崎)ちゃん…。代表を背負っている人たちを超える存在感を出すには、やっぱり欧州に出ないといけない」と考えさせられた。

 「このままガンバで順風満帆に成長するより、欧州へ行って爆発的な成長をするか、またボロボロになるか。そっちの賭けの方が面白い」と覚悟を決めた。親身に相談に乗ってくれた本田には6月のA代表合宿中に「決まりそうです」と報告。若手の海外移籍を推奨する本田からは「おめでとう!」と祝福されたという。日本をけん引する先輩超え、ロシアでエースになるために――。宇佐美の再挑戦が始まる。

 ▽アウクスブルク 1907年創設。ドイツ南部のアウクスブルクにホームを置き、長く2~4部に所属。元日本代表MF細貝萌がプレーしていた2011~12年に初の1部昇格を果たした。14~15年は過去最高の5位となり、欧州リーグ出場権を獲得。今季は12位だった。ホームはWWKアレナで3万660人収容。

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