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カズ “レジェンド同士”イチロー祝福「ペレの1000点の領域」

[ 2016年6月17日 05:30 ]

イチローの偉業を祝福するカズ

 マーリンズのイチロー外野手(42)と20年来の親交を持つJ2横浜FCのFW三浦知良(49)は16日、日米通算4257安打の記念すべき瞬間を移動の車中で見届け、祝福した。互いに頂点を極め、40代の今も現役を続ける者同士だからこそ共有できる感覚、偉業の大きさに感服。49歳のストライカーは大きな刺激を受けた。

 4257本目の安打が右翼線を抜けた瞬間、カズは横浜市内の練習場へ向かう車中にいた。「移動する車のテレビで見てた。世界記録!日本中が元気になる」。同時に第1打席の内野安打もリプレーでチェック。「1打席目も“らしい”と言えば“らしい”よね。一塁までの到達タイムは今でもメジャーのベスト5に入ると聞いたよ」。大記録に酔いしれていた。

 96年に雑誌で対談して以来、イチローとは20年来の親交だ。昨年11月にも神戸で再会し、互いのユニホームを交換。元気な姿に今季の活躍を予感した。「サッカーなら、ペレの1000得点のような未知の領域」。興奮は止まらず「今からマイアミに行ってくるよ。マーリンズのユニホームを着てね。極秘の弾丸ツアーで!」。本当に飛び立ちそうな勢いだった。

 神戸ではこんな話もした。共に40代。フル出場が当たり前の以前とは違い先発を外れ、イチローなら代打、カズなら途中出場が増加。試合への準備は困難を増した。「出たり出なかったり…。そのペースに慣れるのは大変。それはよく分かる。ここ数年で調整していったんだと思う」。互いに頂点を極め、今も現役を続けるからこそ共感できる感覚。人一倍、偉業の重みも感じられた。

 「試合に出る日も出ない日も同じ準備を続ける。それを25年。イチロー君は積み重ねる努力がいかに大切か、教えてくれる」。カズも12日の清水戦でJ2最年長出場記録(49歳3カ月17日)を更新した。神戸で再会した時のイチローの言葉が胸に響く。「“カズさんは元気ですねぇ。そのままでいてください”と言われました」。同時代を生きる天才打者の言葉を胸に刻み、カズもまた前人未到のピッチを突き進む。

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2016年6月17日のニュース