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開催国フランス白星開幕 遅咲き29歳パイエがV弾

[ 2016年6月12日 05:30 ]

欧州選手権ルーマニア戦、決勝弾を決めたフランス代表FWパイエ(AP)

欧州選手権 フランス2―1ルーマニア

(6月10日 パリ・サンドニ)
 10日にパリ郊外サンドニのスタッド・ド・フランスで開幕し、1次リーグA組で開催国フランスがルーマニアを2―1で下した。FWディミトリ・パイエ(29=ウェストハム)が後半44分に決勝ゴールを挙げるなど、1得点1アシストと活躍した。今大会から参加できる国と地域が前回までの16チームから24チームに増加。6組に分かれて1次リーグを行い、各組2位までと3位の成績上位4チームの計16チームが決勝トーナメントに進む。決勝は7月10日に同じくサンドニで行われる。

 昨年11月のテロの影響で厳重警戒下のフランスに、救世主が歓喜をもたらした。鮮やかな決勝点を決めたのは遅咲きの29歳FWパイエ。1―1の後半44分、ペナルティーエリア手前右から利き足とは逆の左足を振り抜くと、シュートは糸を引くようにゴール左上に突き刺さった。「ゴールを決めた時、感動が押し寄せてきた」と直後の交代時にうれし涙を流した。

 「今季初めには、ここにいられるなんて想像できなかった」。昨夏にウェストハムへ移籍。プレミアリーグ初挑戦で30試合9得点の活躍が認められ、今年3月に約9カ月ぶりに代表復帰した。昨年11月にFWベンゼマが代表で同僚のMFバルビュエナに対する恐喝容疑が発覚し、両者とも今大会は選外。代わってメンバー入りを果たしたパイエがその穴を埋めた。

 3トップ左で先発するとピッチを縦横無尽に走り攻撃をけん引。後半12分には左足で右クロスを上げてFWジルーの先制点をアシストした。MFポグバ、FWグリエズマンが精彩を欠く中、輝きを放った8番をデシャン監督は「違いを生み出してくれた」と絶賛。指揮官が優勝メンバーの主将だった00年大会以来の頂点へ、劇的な勝利で勢いをつけた。

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2016年6月12日のニュース