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ハリル監督 初タイトル譲らない!母国倒して負のジンクス破る

[ 2016年6月6日 05:30 ]

会見で話をする日本代表のハリルホジッチ監督

 7日にボスニア・ヘルツェゴビナとキリン杯決勝を戦う日本代表は5日、試合会場の吹田スタジアムで公式練習を行った。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は公式会見で母国を撃破しての優勝を宣言。過去の日本代表監督は母国との対戦で未勝利という負のデータがある中、ジンクスを破っての、初タイトルを狙う。

【日本代表メンバー 日程&結果】

 母国との決勝に、燃えないわけがない。ボスニア・ヘルツェゴビナ戦に向けた公式会見。ハリルホジッチ監督は「ボスニアは第一の母国で、知っている関係者も多い。いろいろな感情はあるが、フットボールでは勝ちにいく」と力を込めた。ボスニア・ヘルツェゴビナは生まれ育った故郷。内戦の影響でフランスに移住して95年にはフランス国籍を取得したが、母国には特別な思いがある。練習前のミーティングでは「自分にとって特別な試合」と選手に伝えた。

 日本代表監督としてトルシエ氏、ジーコ氏、ザッケローニ氏が母国と対戦しているが、過去1分け5敗と未勝利。01年にトルシエ氏がフランスに0―5で大敗した試合は“サンドニの惨劇”と呼ばれるなど散々な結果に終わっている。ハリルホジッチ監督は練習中のミニゲームやフットテニスでも負けて笑っている選手がいれば「負けた時はトレーニングでもがっかりしろ」と一喝するほどの負けず嫌い。負のデータさえもモチベーションとなる。

 指揮官はボスニア・ヘルツェゴビナのキリン杯参加が決定すると、即座に敵将バズダレビッチ監督に連絡。ベストメンバーでの来日を直談判したが、ふたを開けてみればジェコ、ピャニッチ(ともにローマ)ら主力は不在だった。「ボスニアはFIFAランク20位に入っておりレベルは高い。日本より強い」と評したが、メンツをつぶされた感は否めない。右脇腹痛の香川、左膝裏痛の本田の起用は見送る方針を固めているが、1・5軍に負けるわけにはいかない。

 就任後、初タイトルを懸けて戦った昨年8月の東アジア杯では欧州組不在とはいえ、2分け1敗と惨敗。タイトルへのこだわりは強く「勝つためにキリン杯に参加している」と言い切った。母国を破って優勝杯を掲げる青写真はできている。

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