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手倉森監督ベンゲル監督と会談へ 名将から五輪勝ち抜くヒント探る

[ 2016年5月20日 05:30 ]

トゥーロン国際大会中にベンゲル監督と会談が見込まれる手倉森監督

 トゥーロン国際大会に出場するU―23日本代表は21日に行われる初戦のU―23パラグアイ代表戦に向けて19日、トゥーロン市内で練習を行った。毎年、この大会を視察に訪れるアーセナルのアーセン・ベンゲル監督(66)を、影響を受けた指揮官の一人に挙げる手倉森誠監督(48)。試合会場などで顔を合わせればそのまま会談が実現し、48年ぶりメダル獲得を目指すリオデジャネイロ五輪へ向けてアドバイスを受ける可能性もありそうだ。大会は18日に開幕した。

 “恩師”に約2年半の活動の成果を見せる。暑い日差しが照りつける中、約1時間半の練習で声を張り上げた手倉森監督は「毎年、ベンゲルさんも来るみたいだから、俺も海外に引っ張られないようにしないと。いやいや、冗談ですよ(笑い)」と、おどけたが、目は笑っていなかった。

 トゥーロン国際は若手の登竜門的な大会でサッカー関係者の注目は高く、ベンゲル監督もその一人。手倉森監督との再会を機に即席の会談が実現する可能性は十分だ。実はベンゲル監督は手倉森監督が最も影響を受けた指導者の一人だ。名古屋で指揮を執っていた95、96年は山形の選手、コーチとして“外野”から見ていたが、大分でヘッドコーチを務めていた03年にはアーセナルに短期留学。練習やミーティングのやり方を勉強するとともに直接、対話し考え方も聞いた。「ベンゲルさんは心理学を勉強した監督。参考になりました」。その教えから手倉森監督自身も、メンタル面を重視した手法で選手の人心掌握を図ってきた。

 U―23日本代表には候補も含めて70人以上を招集したが、練習中に話しかける細心の気配りや、モチベーションビデオの作製などでチームを一つの方向に向かせて1月のリオ五輪アジア最終予選で優勝を果たした。今大会はその成果を披露する場でもある。

 最大の目標はリオ五輪でのメダル獲得。プレミアリーグを3度制した名将から貴重なヒントを得られれば、何よりの後押しとなる。

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