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リオ主役譲らん!南野 今季10発目で五輪へ向け存在アピール

[ 2016年5月13日 05:30 ]

グレディヒ戦で競り合うザルツブルクの南野(中央)

 ザルツブルク(オーストリア)のU―23日本代表MF南野拓実(21)が11日、敵地で行われたグレディヒ戦で今季10点目を決めた。右MFで先発し、0―1の前半31分に50メートル近いドリブルから右足で同点弾。初の2桁得点で2―1の逆転勝利に貢献した。チームは前節で既に3連覇を決めている。U―23日本代表の国内組が同日のガーナA代表戦で結果を残した中、リオデジャネイロ五輪に向けて強く存在をアピールした。

 ゴールに向かい、矢のように駆け抜けた。0―1の前半31分。センターサークル内の後方でクリアボールを前に流した南野は、FWオベルリンのリターンを受けてドリブルを開始した。DF2人にマークの隙も与えず、約50メートルを独走。ペナルティーエリアに入ると、右足を振り抜いた。「GKをよく見た。あそこに行くまでに時間があったので蹴り込むだけでした」。勝たなければ降格が決まる相手の戦意をそぐ同点弾。電光石火のような今季10点目だった。

 得点直後には右の拳を突き上げ、試合後には活躍を予告していたというGKバルケから「俺の言った通りだったろう?よく決めたなあ!」とハグで祝福を受けた。チームは前節のシュトルム・グラーツ戦で既に3連覇を達成。この日は先発7人が入れ替わり、前線で2戦連続先発したのは南野だけだった。「前半からゴールの匂いはしていた」。開始7分までに2本のシュートを放つ気迫で2桁得点にこぎ着けた。

 快挙の7時間前。強化試合に臨んだU―23日本代表はガーナA代表に3―0で快勝していた。海外組の21歳は今回の招集を見送られたが、同じ日にリオに向けて強烈なアピールだ。「試合は見ていないですけど、みんなそれぞれのチームで活躍している。僕も負けないようにしっかりと頑張りたい」。チームは19日に3季連続の2冠を懸け、オーストリア杯決勝でアドミラと対戦する。五輪本番まで残り3カ月。リオの主役へ、21歳がペースを上げていく。

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2016年5月13日のニュース