村井チェアマン直言 自由な発想生まれるスタジアムでの会議

[ 2016年5月3日 12:00 ]

Jリーグ・村井満チェアマン

 先月の中旬、初めての試みとしてJリーグの理事会と実行委員会の分科会をスタジアムで実施した。Jリーグの会議体のうち最重要なものは最終的決定機関である理事会とクラブの代表者が意見を交わす実行委員会であるのだが、通常はJリーグがある都内のビルで開催している。

 今回こうした取り組みをしようと思い立ったのは、以前、ドイツ・ブンデスリーガの強豪バイエルン・ミュンヘンのホームスタジアムであるアリアンツ・アレナで開かれたスポーツマーケティングの会議に参加した時の印象が強く残っていたからだ。会議の出席者はスタジアムの観客席に座り、特設ステージ上のプレゼンを聞いた。青空と緑の芝生を眺め、鳥のさえずりを聞きながらの会議は快適そのもの。合間のコーヒーブレークにはホスピタリティーゾーンで歓談することができ、非常にメリハリの利いたミーティングだったことから、今回は新装となった市立吹田スタジアムでの会議を提案した。

 理事会ではJリーグの今後における中長期的な経営の方向性について意見交換を交わしたのだが、会議後にはAFCチャンピオンズリーグのG大阪対水原の試合を理事全員で観戦することもできた。

 Jリーグのあり方を議論する理事会ではあるのだが、構成メンバーのうち直接サッカーに関係していない外部の方もいる。私自身もチェアマンに就任する前はそうした外部登用の理事の一人だった。今後のJリーグを語り合うからには、Jクラブがアジアの強豪とピッチ上の戦いを見ることや、臨場感あふれるスタジアムを体感することは、議論のリアル感や深みを醸成する意味で非常に有効に機能したのではないかと思う。

 この市立吹田スタジアムでは大人数での会議を開くことも可能であるし20人程度であれば個室で軽食を取りながらのミーティングを行い、併せて試合も観戦することもできる。

 日常の凝り固まった状況から抜け出し、自由な発想を促す場として非日常的な存在であるスタジアムは有効に機能するのではないだろうか。こうしたスタジアムが日本中に数多くできれば、Jリーグはイノベーティブな社会を創造することに貢献できる存在になれるのではないかと考えている。 (Jリーグチェアマン)

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