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浦和 KML+K弾!4発圧勝で堅首 李「元気の種」

[ 2016年4月30日 05:30 ]

<浦和・名古屋>後半、李はゴールを決める

明治安田生命J1第1S第9節 浦和4―1名古屋

(4月29日 埼玉)
 明治安田生命J1第1ステージ第9節4試合が29日に行われ、浦和がKLMトリオの活躍で名古屋に4―1で圧勝。首位をキープした。1―1の後半11分にFW李忠成(30)が勝ち越しゴールを挙げると、FW興梠慎三(29)、FW武藤雄樹(27)も続いた。KLMのそろい踏みは今季2度目。チームは3連勝を飾った。2位の川崎FはFW大久保嘉人(33)の決勝点でG大阪を1―0で下した。大久保はJ1通算162点目で歴代最多を更新した。また、5年ぶりにJ1復帰の福岡はFC東京に1―0で競り勝ち、初勝利を挙げた。

 代名詞の弓矢パフォーマンスに、復興への思いを込めた。同点の後半11分。李は関根からの左クロスを中央で待ち構えると、体をひねりながらの左足でボレーシュート。ゴール左隅を射抜く決勝点となった。「あそこに落とせば入ると思っていた。決勝点を取れてうれしい」。左胸のエンブレムを握りしめると、応援席へお得意のポーズを披露。「見てますか?決めたよ。約束したんでね」。熊本の子供たちへのメッセージだった。

 約束を果たした。前節の川崎F戦後、西川、槙野、大谷の3人が震災で苦しむ熊本へ向かうことを聞くと「僕も行かせてください」と志願した。午前8時すぎに東京を出発し、午後9時半に戻る強行スケジュールだったが、25日にJ2熊本の選手が行ったサッカー教室に飛び入り参加。その後は支援物資を避難所に届けた。サッカー教室では、200人の子供たちに「点を取って勝つから。だから(試合を)見ててよ。つらいと思うけど1人じゃない。遠い埼玉から、みんなを思っている」と訴えた。有言実行の一撃に「僕はゴール、チームは勝利。これで元気の種を植えられれば」と笑った。

 李のゴールが呼び水となり、後半17分には興梠が決め、20分には武藤がダメ押しゴール。わずか9分間でストライカー3人の頭文字を取った通称「KLM」が、16日の仙台戦以来2試合ぶりのそろい踏み弾だ。「(3人は)分かり合っている」と興梠はうなずけば、武藤は「2人が決めて“次は俺だ”と思った」と言う。リーグ9試合で17得点中、13点を占める強力トリオが、再び猛威を振るった。

 横綱相撲での3連勝で首位をキープ。李は「もっともっと強いKLMでいたい」と勝ち誇る。昨年の第1ステージ覇者が、連覇の軌道に乗った。

 <浦和ホーム初4得点> 浦和が今季初の4得点で快勝し、首位を守った。名古屋戦での4ゴールは95年11月5日(瑞穂陸・○4―2)以来、21年ぶり2度目。ホームではこれまで3得点(3回)が最多で、J1リーグでの名古屋戦ホーム26試合で初の4得点をマークした。この日で第1ステージ(各17試合)の半分が終了。優勝した昨季の9試合終了時は7勝2分け、勝ち点23で2位に勝ち点3差の首位。今季は7勝1分け1敗、勝ち点22で2位に勝ち点2差の首位。浦和が2年連続の第1ステージ制覇へ、昨季とほぼ変わらない状況で折り返した。

 ▼浦和DF槙野 3人でいい関係性が築けている。後ろで見ていて頼もしい。

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