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リオ五輪OA欧州組無理…拘束力なく霜田技術委員「限りなくゼロ」

[ 2016年4月29日 05:30 ]

手倉森ジャパンに逆風…欧州組のオーバーエージ招集は絶望的になった

 リオデジャネイロ五輪に出場するU―23日本代表が検討していた欧州組のオーバーエージ(OA)枠での招集が絶望的となった。24歳以上のOA枠でDF長友佑都(29=インテル・ミラノ)やFW本田圭佑(29=ACミラン)らA代表の招集を視野に入れていたが、欧州視察から帰国した霜田正浩技術委員が28日、招集が極めて困難という見通しを示した。手倉森ジャパンは人選見直しを迫られることになった。

 長友、岡崎、本田らA代表の主力級とU―23世代の融合。最強チームで68年メキシコ五輪以来、48年ぶりとなるメダル獲得を目指す――。そんな“夢プラン”は幻に終わりそうだ。霜田技術委員は欧州組のOA枠での招集について「(クラブとの交渉では基本的に)勝ち目はない。クラブが駄目だと言ったら駄目なので。(招集の可能性は)限りなくゼロに近い」と絶望的な見通しを示した。
 リオ五輪本大会期間中は国際Aマッチデーではないため、現状では招集には所属クラブの了解がいる。霜田技術委員は今回の欧州視察では長友、本田、香川ら選手と会談するとともに、フランスやポルトガルの協会関係者と接触。約10日間の滞在の中で情報収集に当たった。その結果、「FIFAから(拘束力を発生させる)通達が出なさそう」と厳しい情勢だという。

 そのため、手倉森監督は大きな方針転換を強いられることになりそうだ。霜田技術委員は「良い成績を出すためにやれることは全部やります」と話し、指揮官から要請があれば、引き続き欧州組招集に向けて交渉を継続していく方針を示した。しかし、6月10日の選手派遣手続きの締め切りぎりぎりまで交渉を続けて、破談となった場合を考えると、国内組からのOA枠選出が現実的な状況。G大阪のFW宇佐美らが候補に挙がるとみられるアタッカーや、U―23世代でケガ人が続出しているサイドバックが“補強ポイント”になる。

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