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長友 相手キーマン完封!九州の友人励ます白星「希望届ける」

[ 2016年4月18日 05:30 ]

ナポリ戦の後半、競り合うインテル・ミラノの長友(右)

 インテル・ミラノの日本代表DF長友佑都(29)が16日のナポリ戦に左サイドバックでフル出場して、2―0の勝利に貢献した。東福岡高出身で高校時代からの友人の多くが、熊本地震の被害に遭う中、出場停止が明けて2試合ぶりにピッチに立ち、安定した守備を披露。チームは勝ち点を61に伸ばし、逆転での欧州CL出場権獲得に望みをつないだ。

【長友 日程&成績 セリエA順位表】

 2試合ぶりにピッチに立った長友が、与えられた役割を遂行した。前半19分、対峙(たいじ)したカジェホンからボールを奪いスルーパスで好機を演出。前半44分にはカジェホンのプレスをかいくぐり、ヨベティッチにパスを出し、ブロゾビッチのゴールの起点になった。マンチーニ監督からの「カジェホンを絶対に抑えてくれ」との指示通り相手キーマンを完封。「彼は世界でも裏を取る動きは最高にうまい。裏を取られないことを気をつけた」と胸を張った。

 3日のトリノ戦で退場し、前節9日のフロジノーネ戦は出場停止。2位ナポリとの大一番で先発復帰し「退場した試合で悔しい思いをしてたので、その分を取り返したい強い気持ちがあった」と燃えていた。チームは勝ち点を61に伸ばし、現在4位。この試合終了時点で1試合少ない3位ローマとの勝ち点差は3で、3位以内に与えられる欧州CL出場権に望みをつないだ。

 熊本地震の被災者への思いを胸にピッチに立っていた。愛媛県出身だが、高校は東福岡に進学。地震発生後は九州に住む複数の友人と連絡を取り合った。「余震が続いていて、子供のいる友達はおびえている。自分にできることがちっぽけすぎて悔しい。ただ“長友が頑張っている”と元気や希望を届けられると信じて、イタリアでやれることをやるしかない」。11年の東日本大震災後には、避難所生活を送る子供たちに直接電話をかけ、励ましの言葉を掛ける支援活動を行うなど心はいつも日本にある。今季リーグ戦は残り5試合。自身の活躍が明るい話題になると信じてピッチで全力を尽くす。

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2016年4月18日のニュース