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興梠 暫定首位弾!6バックで勝ち点1狙いの甲府こじ開けた

[ 2016年4月2日 05:30 ]

<浦和・甲府>甲府・津田(右)にユニホームを引っ張られながらも倒れずそのままゴールを決めた浦和・興梠

 明治安田生命J1第1ステージは1日、各地で第5節第1日の2試合が行われ、2位の浦和は甲府を2―1で撃破し、川崎Fを抜いて暫定首位に浮上した。退場者が出て10人で守る相手に手を焼いたが、後半23分にFW興梠慎三(29)が公式戦4戦連続得点となる先制点を決め、勝利に貢献。ホームでは3年連続で引き分けに持ち込まれていた難敵を振り切り、リーグ戦3連勝を飾った。

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 怒りにも似た感情が、興梠を突き動かした。後半23分、遠藤の縦パスをスルーして前線へ走る。李がタメをつくる隙にペナルティーエリア内へ進入。李からのパスに1タッチで抜け出すと、DFをひきずりながら右足を振った。ゴール左へ突き刺さる先制点。「あれだけ引かれて前半は何もできなかった。ワンチャンスがあれば決められる自信があった」。公式戦4戦連発となったストライカーは、うっ憤を振り払った。

 浦和にとってホームの甲府戦は鬼門だった。5バックを敷いてベタ引き。最近は3年連続でホームで引き分けに持ち込まれていた。この日も試合開始から5―4―1でブロックを敷かれ、相手に退場者が出た前半31分からは、さらに自陣に引かれた。後半20分に甲府はFWクリスティアーノに代えてDFを投入。6バックでの勝ち点1狙いに、興梠は「あんな面白くないサッカーに負けたくない気持ちがあった」と逆に火が付いた。「1点取れたら相手は何もなくなる」。狙い通りの先制点で難敵の壁をこじ開け、森脇も追加点を挙げた。

 浦和は川崎Fを抜いて暫定首位に浮上し、興梠は節目のリーグ戦通算90得点。今季4点目で得点ランク1位タイになった。「目の前の目標は、今年中に100ゴールを決めること」と視線を上げたストライカーだが「代表は全く考えていない。チームに貢献したい。高い目標は別に…」と勝利のためのゴールを追い求める。次は中3日でACL1次リーグ突破への正念場となるホーム広州恒大(中国)戦。「次も勝つことしか考えていない」。浦和のエースは目の前の試合に全てを懸ける。

 ≪公式戦4戦連続得点≫浦和FW興梠が先制ゴール。史上20人目のJ1リーグ通算90得点の大台に乗せ、得点ランクトップに並んだ。これでACLのアウェー・広州恒大戦を含めて公式戦は4試合連続得点。興梠の公式戦連続試合得点は、鹿島時代の12年4月にナビスコ杯1試合を含めての5試合連続が最長。10年4月にもACL1試合を含めた4試合連続を記録している。5日のACLホーム・広州恒大戦では自身タイ、浦和では初となる公式戦5試合連続得点が懸かる。

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