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【リオdeオレ!!】アジア最終予選MVP中島 J3から五輪狙う

[ 2016年3月14日 09:39 ]

<相模原・FC東京U―23>後半、DFの間を縫うようにドリブルする中島

明治安田生命J3第1節 FC東京U23 0―1 相模原

(3月13日 ギオンス)
 J3は13日に開幕し、FC東京U―23はアウェーで相模原と対戦して0―1で敗れた。今季からG大阪、J2C大阪とともにセカンドチームのU―23が参戦。フル出場したU―23日本代表MF中島翔哉(21)はトップチームで出場機会を得られない中、逆境をはねのけて今夏のリオデジャネイロ五輪メンバー入りへ、ギアを上げていく。

 平均年齢20・73歳の若手で構成された先発11人の中に、1月のリオ五輪アジア最終予選でMVPに輝いた中島の姿があった。左MFでフル出場して後半36分に左サイドを突破して好機を築くなど存在感を発揮した。だが本来ならトップチームで活躍すべき選手。レベルの高い舞台でのプレーを熱望する中島自身も0―1で敗れた試合後「こうなるとは思っていなかった。納得はいってない」と厳しい表情を見せた。

 トップチームは今季、2月9日のACLプレーオフへ向け、1月中旬に始動。中島はその間に五輪予選を戦い、チーム合流は始動から約1カ月たった2月11日だった。城福新監督にアピールするには不利な状況で、U―23の安間監督も「五輪(予選)に行ってチームが出来上がった時に合流した。予選に出た選手に与えられた試練」と言う。

 実際、中島はトップチームでは2月27日の大宮とのJ1開幕戦で途中出場した以外はメンバー外と苦しい現状。ただ、若手育成を目的にU―23チームのJ3参戦が認められたことは、中島のような選手には追い風にもなる。安間監督は「J1で出るのが一番」としながらも「ゲーム体力は重要。こういう試合で90分出られるのは大事」と利点を説明した。

 中島は14年にJ2東京VからFC東京に移籍し、そのまま当時安間監督が率いていたJ2富山へ期限付き移籍。その富山で結果を残し、半年後に当時FC東京を率いていたフィッカデンティ監督から呼び戻された経験もある。「五輪は大事な大会。(トップチームで)ベンチ外の選手は一人もいない。もっとうまくなるしかない」。手倉森ジャパンで公式戦最多の15得点を挙げて10番を背負う男は、J3からはい上がって、今後の巻き返しを狙う。

 ◆中島 翔哉(なかじま・しょうや)1994年(平6)8月23日生まれ、東京都八王子市出身の21歳。J2東京Vの下部組織で育ち、2種登録された12年トップデビュー。14年にFC東京へ完全移籍し、そのままJ2富山にレンタル移籍。14年8月にFC東京復帰。11年にU―17W杯に出場。1月のリオ五輪アジア最終予選出場。1メートル64、64キロ。利き足は右。

 ◇U―23チーム(セカンドチーム)のJ3参加に関する概要

 ☆年齢制限 当該シーズンの12月31日時点で満23歳以下の選手で構成され、オーバーエージ枠は3人+GK。

 ☆参加クラブの特徴 G大阪とC大阪はトップチームと完全に練習を分け、独立したチームとして活動。FC東京は練習は一緒に行い、週末にJ1、J3に分かれる試合を戦う。

 ☆日程重複 トップチームと同じ日に試合が行われる場合、先に行われた試合でベンチ入りしても出場しなければ、後に開催される一方の試合に出場が可能。

 ☆昇格&賞金 成績上位でもトップチームと同じリーグには参加できないが、優勝すれば他のJ3クラブ同様、1位500万、2位250万の賞金を得られる。

 ☆入れ替え 参加クラブはJ3クラブ総数の3分の1を上限に設定。来年以降に参入希望クラブ数が上限を上回る場合は、成績下位のU―23チームと入れ替え戦を行う予定。

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