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名波監督 采配ズバリ!途中投入ジェイV弾で浦和からJ1初勝利

[ 2016年3月7日 05:30 ]

<浦和・磐田>前半、太田のゴールで大喜びの磐田・名波監督

明治安田生命 J1第1S第2節 磐田2―1浦和

(3月6日 埼玉)
 試合終了のホイッスルが鳴ると、磐田の名波監督はピッチを背にスタッフと握手を交わした。J1指揮2戦目で初勝利。「非常にいいゲームだった。(試合後は)あまり喜びを表に出さなかったので、帰りの道中で喜びをかみしめたい」と安どした。
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 昨季第1ステージ覇者相手にも引かなかった。ラインをコンパクトに保ち、浦和の早いパス回しに対応。「ミスになりそうなところは積極的にいけ」と指示し、前半30分に相手DFの乱れを突いて先制した。1―1の後半37分には途中出場のFWジェイが決勝弾。昨季J2得点王の投入で、浦和に攻撃的なカードを使わせず「(浦和が)駒井とか攻撃的な選手を1枚切れなかったのも勝因」と采配も的中した。

 選手を信じた。名古屋との開幕戦は、失点後にチーム全体がトーンダウンして零敗。それでも「選手を代えたらチームのために良くない。びくびくしてやってほしくない」と失点の原因をつくったMF上田ら開幕戦と同じ先発をこの日も並べた。試合前のホワイトボードには「逃げるな」と記し、ピッチに送り出した。攻守で躍動した上田は「取り返したい気持ちはあった」と期待に応えた。

 14年9月に12年間在籍した磐田の監督に就任した。当時、他クラブからも誘いを受けており、前向きに返答する予定だったが、その2日前に古巣からオファーを受けた。家族会議を開くなど1週間悩んだ末に「そのクラブには迷惑を掛けたが、(磐田への)思いには勝てなかった」と受諾。就任後は恒例だった非公開練習を「見られた方が選手の刺激になる」と全て公開にするなどチームを“名波色”に染め上げてきた。

 ただ、年間優勝3度の黄金期を支えたレフティーは満足しない。「まだ不細工なシーンが多い。ここからが再出発。引き締めてやりたい」。この勝利は序章に過ぎない。

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