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名古屋の小倉監督J1初陣勝った!元代表レフティー対決姿制す

[ 2016年2月28日 05:30 ]

<磐田・名古屋>試合後、初勝利を飾った名古屋・小倉監督(右)が磐田・名波監督に祝福される

明治安田生命J1第1S第1節 名古屋1―0磐田

(2月27日 柏)
 90分間ほとんど座らず、今季から名古屋の指揮を執る青年監督はベンチ前で戦い続けた。身ぶり手ぶりで指示を出し、時に手を叩きチームを鼓舞。同じくJ1初陣となった磐田・名波監督との“元日本代表レフティー対決”を制すると、小倉監督の顔に笑みが戻った。

 「アウェーで開幕戦を勝てたのは非常に大きい。私が一番ホッとしてます」

 開幕前、J1相手に3戦3敗。自信を持てずに迎えた初陣だった。立ち上がりは昇格組の勢いに押し込まれ「どうしたらいいのかパニックになりそうだった」。我慢の時間帯を過ぎ、切り札が流れを変えた。前半29分、矢野のクロスを新外国人のシモビッチが先制ヘッド弾。1メートル99の助っ人は、GMを兼ねる指揮官が欧州へ足を運び、自分で交渉して獲得した。経験不足から不安視された「二刀流」も、結果を出すことで周囲の評価を変えていく。

 名古屋再建への思いは誰よりも強い。始動日の1月14日、ミーティングで熱弁を振るった。「今からの自分を見てほしい」。現役引退後はテレビのバラエティー番組でも活躍。その一言には、選手が抱く「軽い」イメージを払しょくし、指導者として厳しさを植えつける狙いがあった。キャンプでは朝食を義務化するなど管理を徹底。奔放なプレーで沸かせた昔と違う、新人監督の覚悟を胸に秘める。

 「下馬評と関係なく、選手たちがやってくれた。課題はまだ多いけど」。DF闘莉王が抜けるなど、選手が大幅に入れ替わり、監督の手腕も未知数なチームに対する評価は決して高くない。ホーム開幕戦となる3月6日の次節は王者広島戦。反発心を試すには、もってこいの相手だ。

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2016年2月28日のニュース