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【J1記者推し】柏・伊東純也 新天地&新ポジションで切り札に

[ 2016年2月23日 09:30 ]

今季、甲府から柏に加入した伊東純也

 コンバートが成功すればチームにとって大きな武器になる。甲府から加入した伊東が、1月の鹿児島合宿から本職のFWではなく右サイドバック(SB)に挑戦。メンデス新監督から「SBに必要な全ての能力を持っている」と口説き落とされた。「最初は“えっ”と思いましたけど、前向きにプレーできている。いろいろな位置をこなせれば可能性も広がる」。14日のちばぎん杯J2千葉戦でサイド突破から正確なクロスを送るなどフィットしつつある。

 右SBの動きを習得するため、欧州主要リーグの映像を集めシャルケの内田、バルセロナのダニエウ・アウベスらのプレーを分析。メンデス監督からはマンツーマンで守備のポジショニングや攻撃参加のタイミングなどを叩き込まれている。

 最大の持ち味はスピード。50メートル走のタイムは「分からないので7秒と書いておいてください」と説明するが、プロ1年目の昨季は初先発した5月2日の鹿島戦で決勝弾を決めるなど、速さを生かして30試合4得点を記録した。昨年11月にはU―22日本代表の平塚合宿に参加。手倉森監督からもアタッカーとして「プレーに大きさを感じる」と評価された。右サイドバックの室屋(FC東京)が骨折で長期離脱を強いられることもあり、新境地で存在感を示せば、リオ五輪メンバーに滑り込む可能性もある。

 チーム内では背格好が大津に似ていると評判で、関係者は「後ろ姿では区別がつきにくい。靴下のずらし方なども似ている」と語る。呼称は「じゅんや」だったが、今月、田中順也が加入したことで白紙となり、新たな愛称を募集中。大きな可能性を秘めた22歳は「リオ五輪への意識はない。今は与えられた役割で全力を尽くすことが大事」と移籍&コンバートというサッカー人生の節目と全力で向き合っている。

 ◆伊東 純也(いとう・じゅんや)1993年(平5)3月9日、神奈川県横須賀市生まれの22歳。逗葉高から11年に神奈川大に進学。13年に関東2部で得点王を獲得した。15年に甲府に加入して3月14日の名古屋戦でJデビュー。同5月2日の鹿島戦で初得点を挙げた。今季から柏に移籍。J1通算30試合4得点。1メートル76、68キロ。血液型A。

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2016年2月23日のニュース