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本田リーグ戦483日ぶり弾!「ダメと思われているところでヤマ越えた」

[ 2016年2月15日 05:30 ]

<ACミラン・ジェノア>後半19分、483日ぶりとなるゴールを決め、イレブンから手荒い祝福を受ける本田(10)(AP)

セリエA第25節 ACミラン2―1ジェノア

(2月14日)
 ACミランの日本代表FW本田圭佑(29)は14日、ホームでのジェノア戦に右MFで先発、今季リーグ戦初 ゴールを記録するなど全2得点に絡み、2―1での勝利に導いた。1―0の後半19分にゴールまで約35メートルの位置から左足の無回転ロングシュートを決めた。今季は昨年8月のイタリア杯でゴールを決めているが、リーグ戦では一昨年10月19日のベローナ戦以来、483日ぶりの得点で完全復活を印象づけた。

 待ちかねた瞬間がついに訪れた。本田は後半19分、右サイドでボールを持つとドリブルで中に進入。視線を上げてゴールを確認すると約35メートルの位置で左足を強振。無回転で放ったボールはストンと落ち、ワンバウンドしてゴール右に決まった。

 今季リーグ戦初得点。前半4分のミドルシュートはGKにはじかれ、バーに嫌われたが、今回は文句なし。「漠然とコースが空いているなという感じだった。今までの流れだったら外す感じだったんですけど、まあ、打ってみようかなということで」。ゴール後は両手の親指で誇らしげに背番号10を指さした。左胸のエンブレムにもキス。集まった同僚が笑顔で主役を祝福した。

 リーグ戦では一昨年10月19日のベローナ戦以来、483日ぶりの得点。名古屋時代の05年4月28日、東京V戦でプロ初ゴールを決めて以来、最も長い間、得点から遠ざかっていた。「ダメだろうと思われているところでヤマを越えたし、これがまた今後の自分の人生に大きく生きていくでしょうから。また、谷底に落ちそうな時にも、僕の言葉に耳を傾けてもらえるかなと思います」。1月31日のインテル・ミラノ戦後には「得点は求めないで」とまで言ったが、胸に引っかかっていた「無得点」を「1」に変え、見事に試練を乗り越えてみせた。

 苦しいシーズンを送った。今季序盤は結果が出ず。10月4日のナポリ戦後には「敗戦から学ばないと再建には程遠い」とクラブ批判とも取れる発言を行い、その後、リーグ戦9試合で先発から外されるなど、干された。それでも、自身が「特性がない」という右MFで献身的なプレーを続け、ミハイロビッチ監督の信頼を取り戻した。この日も前半5分に右サイドでゴールラインを割るかと思われたボールを全速力で追いかけて残すと、左足クロスでFWバッカの先制点の起点となった。

 これでチームは13年4月以来、約3年ぶりに7試合負けなし(4勝3分け)を記録した。来季の欧州CL出場(3位以内)圏に試合終了時点で4差と望みをつないだ。「チームとしては次の試合(ナポリ戦)が大事になってくる。最低でも勝ち点1を取れるようにやっていきたい」。さらに不敗記録を伸ばすべく、22日の2位ナポリ戦を見据えた。

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