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久保 魂の先制弾!武蔵からのクロスに右足ピタリ

[ 2016年1月27日 05:30 ]

イラク戦の前半、先制のゴールを決める久保

U―23アジア選手権準決勝 日本2―1イラク

(1月26日 カタール・ドーハ)
 貴重な先制弾を決めたのは、U―23日本代表エースの久保だった。前半26分、鈴木が左サイドを突破。体を投げ出しながら左足クロスを送ると、中央に走り込んだのが久保だ。スライディングしながら、最後は伸ばした右足でゴール中央に流し込んだ。「(鈴木)武蔵から絶対に(ボールが)来ると思っていた。良いボールが来たんで、僕は合わせるだけでした」。クールな男は喜びを押し殺しながら、冷静に振り返った。

 スイスでもまれた時間が久保を強くした。12年2月のアイスランドとの国際親善試合で日本代表に初選出。現役高校生がA代表に選出されるのは14年ぶりの快挙だった。「(フル代表に)呼ばれた時は自分でもよく分からなかった。ただ呼ばれて行っただけ」と当時を振り返るが、13年6月に京都を離れヤングボーイズに新天地を求めると、日の丸への思いは強くなった。「日の丸を背負ってやれる喜びがある」。異国での濃密な時間と経験が自信をもたらした。

 イランとの準々決勝ではCKの位置取りをめぐって相手DFと一触即発のもみ合いになった。欧州での土台をつくり上げたヤングボーイズのフォルテ元監督からは「サッカーはケンカだ」と言われたことがある。久保が目指すのは上手なFWでなく、相手にとって怖いFW。「その教えは今も抜けていない。準決勝もケンカしてきます」と話していたように、気迫が生んだ先制弾でもあった。

 自身は後半33分に交代を告げられたが、京都の元チームメートで親友の原川が決勝弾。「(原川)力が決めてくれたということで、よりうれしかった」。本大会での活躍も期待されるストライカーは、決勝へ向け「あと1勝。アジアチャンピオンになって帰りたい」と力強く語った。

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2016年1月27日のニュース