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持ち味生かす!U23 屈強イラクには“地上戦”で対抗だ

[ 2016年1月26日 05:30 ]

イラク戦を控えウォーミングアップする南野(左から3人目)らU―23日本代表イレブン

U―23アジア選手権準決勝 日本―イラク

(1月26日 カタール・ドーハ)
 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア選手権で、日本は26日の準決勝でイラクと対戦する。25日に公式会見に臨んだ手倉森誠監督(48)は、勝てば6大会連続10度目の五輪出場が決まる一戦で、過去2戦2敗の“天敵”を下してリオ行きの切符を獲得することを誓った。アジアの五輪出場枠は3で、日本は敗れた場合でも29日の3位決定戦で最後の出場枠を争う。
【予想スタメン 決勝T U―23日本代表メンバー】

 常に日本の壁となってきた相手を討ち、五輪出場を決める。手倉森監督は公式会見で「これまで(自分は)2戦2敗している。重要な一戦でイラクと対戦することに縁を感じている。イラクを超えないと世界は見えてこない。突破するために全力を尽くします」と宣言した。前日(24日)の練習後には「ねじ伏せたい」とも話していた。これまでは「俺たちに格下はいない」と謙虚だったが、大一番を前にライバル心をむき出しにした。

 手倉森ジャパン立ち上げとなった14年1月のU―22アジア選手権では準々準決勝で0―1で敗れた。フィジカルに勝る相手にスコア以上の差で叩きのめされた。同年9月の仁(イン)川(チョン)アジア大会は1次リーグで1―3の敗戦。中島の得点など内容では前回対戦を上回ったが、点差は開いた。また、この世代は12年U―19アジア選手権でも準々決勝で対戦。1―2で敗れて翌年のU―20W杯出場を断たれた。そのU―20W杯で4強入りしたアジアの雄を相手に“4度目の正直”でリベンジを誓う。

 準々決勝イラク―UAE戦を視察。手倉森監督はイラクについて「サッカーを壊しにきている。力ずくでゴールを取りにくる」と屈強な体を使った強引なプレーを警戒しながらも、「相手は浮き球が多いので日本としては地上戦で対抗したい」と対策を明かした。グラウンダーのパスをつなぐ、日本が最も得意とする形に活路を見いだす。

 “ドーハの悲劇”は起こさせない。94年W杯米国大会アジア最終予選、日本は後半ロスタイムの失点でイラクと引き分け、W杯初出場を逃した。その舞台となったアル・アリ競技場で7日まで練習。手倉森監督は試合の記憶がない選手に当時の話を聞かせ「日本は悲しみと悔しさから5大会連続でW杯と五輪に出られるようになった。昨年、一昨年の代表の低迷を受け、挽回するのはおまえらだ」と発奮を促した。「ザックジャパンもあそこで練習してアジア杯(11年)で優勝した」とポジティブに語った指揮官。五輪切符を獲得し、悲劇の歴史を塗り替える。

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2016年1月26日のニュース