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なでしこ11年W杯V支えた守護神・海堀が現役引退

[ 2016年1月16日 05:30 ]

11年サッカー女子W杯決勝・米国戦で優勝を決めるPKを決めたDF熊谷(左)と抱き合って喜ぶGK海堀(AP)

 なでしこジャパンで活躍したINAC神戸のGK海堀あゆみ(29)が15日、現役引退を発表した。

 優勝した昨年末の皇后杯後に引退を申し入れ、クラブに慰留されたが、本人がこの日「常に最高のパフォーマンスを出すことを信条にトレーニングしてまいりましたが、納得のいく状態まで上げられなくなった以上、選手を続けることは信条に反すると考え、決断に至りました」とコメントしたように意思は固かった。

 1メートル70の海堀は優れた反応を武器になでしこリーグ215試合、女子日本代表で国際Aマッチ53試合に出場。11年W杯ドイツ大会決勝・米国戦ではPK戦でシュート2本を止めて試合のMVPに輝き、歴史的優勝を支えた。今後の去就は未定で「経験を生かして今の自分を超えられるように前を見て新しい自分にチャレンジしたい」とした。

 なでしこジャパンはリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(2月29日~3月9日)を控える。佐々木監督は当初、前日(14日)に発表した石垣島合宿(18~26日)メンバーに海堀を招集する方針だったが、引退の報告を受けて断念。昨季限りで現役を退いた澤穂希さんに続いて主力を失うことになり「急なことで大変残念ですが、いろいろな側面から本人が決断したことで、尊重したい」とコメントを寄せた。

 ◆海堀 あゆみ(かいほり・あゆみ)1986年(昭61)9月4日生まれ、京都府出身の29歳。小学2年からサッカーを始め、長岡四小SSで男子に交じりプレー。中学から高槻の下部組織に入り、04年にトップデビュー。08年にINAC神戸に移籍。なでしこリーグ通算215試合無得点。国際Aマッチ53試合に出場し、08年北京五輪、11年W杯ドイツ大会、12年ロンドン五輪、15年W杯カナダ大会を経験。1メートル70、64キロ。

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