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佐々木監督“澤ロス”なくす「時間がかかるかもしれないが…」

[ 2016年1月15日 05:30 ]

沖縄県石垣市で行われる合宿のメンバーを発表するサッカー日本女子代表の佐々木監督

 リオ五輪アジア最終予選(2月29日~3月9日、大阪)に向けて石垣島合宿(18~26日)を行う女子日本代表候補メンバー26人が14日、発表された。佐々木則夫監督(57)は澤穂希氏(37)の昨季限りでの現役引退を受け、“澤ロス”の解消をテーマに設定。チームは第2次石垣島合宿(2月13~19日)、直前合宿(同22~28日、大阪)を経てメンバーを20人に絞り込み、五輪アジア最終予選に臨む。

 頼りにしてきた背番号10の姿はもうない。リオ五輪アジア最終予選に向けた石垣島合宿メンバー発表会見。佐々木監督は澤氏の引退を受け「切り替えるしかない。澤さんのような存在が現れるのには時間がかかるかもしれないが、そういう選手を育成していくことが大切」と前を向いた。国際Aマッチ205試合83得点を記録した精神的支柱を失った影響は計り知れず“澤ロス”の解消が最重要課題となる。

 特に早急な修正を迫られるのがセットプレーだ。澤氏は11年W杯ドイツ大会決勝の米国戦の延長後半12分に左CKから値千金の同点弾を記録して優勝に大きく貢献。引退試合となった昨年12月27日の皇后杯決勝、新潟戦でも後半33分に右CKからヘッドで決勝弾を決めるなどリスタートから抜群の得点力を誇った。指揮官は「セットプレーの質を高める必要がある。(澤のように)神様が降りてくるような選手をつくらないといけない」と新たな得点源の発掘に力を注ぐ構えだ。

 2月の第2次石垣島合宿に欧州組を招集できないため、今回の石垣島合宿では紅白戦など実戦形式中心のメニューで連係を高める方針。リオ五輪アジア最終予選に出場する最終メンバー20人は、大阪での直前合宿中に発表する。佐々木監督は13日の男子のリオ五輪アジア最終予選初戦の北朝鮮戦をテレビ観戦。「気が引き締まる思い。水球、バスケと団体競技が次々と出場権を獲得している。女子サッカーももう一度、少女に夢を与える試合をしたい」と力を込めた。

 アジアからの本大会出場枠は2。澤氏引退であいた大きな穴を少しでも修復することが、4大会連続の五輪切符獲得の近道となる。

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2016年1月15日のニュース