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日本 リオへ辛勝発進!手倉森監督「初戦の難しさ感じた」

[ 2016年1月14日 05:30 ]

<日本・北朝鮮>前半、先制ゴールを決め、手倉森監督(左)やチーメートと喜ぶ植田(背番5)

U―23アジア選手権1次リーグB組 日本1―0北朝鮮

(1月13日 カタール・ドーハ)
 リオデジャネイロ五輪出場を目指すU―23日本代表は13日、1次リーグB組の初戦で北朝鮮を1―0で破り、白星発進した。前半5分にDF植田直通(21=鹿島)が右CKから先制弾。苦手にしていた難敵に苦戦しながらも競り勝った。手倉森誠監督(48)が率いる日本は6大会連続10度目の本大会出場を目指して16日にタイ、19日にはサウジアラビアと対戦する。大会は1次リーグ2チームが準々決勝に進出。上位3チームが五輪出場権を獲得する。
【試合結果 日程&結果 メンバー】

 勝利を告げる笛が響くと、手倉森監督は、ベンチでスタッフ、選手と次々と握手を交わした。苦しんだ末の白星発進。大半の選手がA代表経験者という難敵を破り「勝ったことが全て。本当にホッとしている。チームに硬さがある中で勝てたことは非常に大きい」と息をついた。

 インフルエンザから復帰した遠藤を強行先発させるなど必勝を期した一戦。開始5分に植田のゴールで先制したが、立ち上がりにリードを奪ったことで精神的に難しい戦いを強いられた。特に風下に回った後半は最終ラインが下がり過ぎてピンチの連続。後半17分にはリ・ウンチョルのミドルシュートをGK櫛引が左に跳んでセーブ。終了間際には相手の直接FKが壁に入った豊川に当たり左ポストをかすめた。

 異様な雰囲気だった。96年アトランタ五輪予選以来5大会ぶりのセントラル開催となったが、約1000人の北朝鮮応援団が統制の取れた応援を展開。試合中も相手がボールを持つたびに「ワー」と歓声が上がった。対する日本人サポーターは約100人。気温は20度を下回って芝の状態も上々だったが、中立地はアウェーと化していた。

 指揮官は「初戦の難しさを感じた。先制点が早すぎて守備に意識がいってしまい、ボールを握ることに臆病になった。緊張感で日本らしいパスワークにも硬さが出てしまった」と反省。一方で猛攻をしのぎきった守備には手応えも感じており「辛抱させられたが、初戦を耐えて勝ったことで守備は自信を持てる」と収穫も口にした。

 試合前のミーティングでは、A代表の映像を編集したモチベーションビデオを選手に見せて士気を高めた。今大会に向けて選手の意識も変化し、リラックスルームで約1時間に及ぶ即席ミーティングを実施するなど結束を高めてきた。手倉森監督は「これ以上、悪い試合はないので、後は自信を持ってやらせたい」と中2日のタイ戦を見据えた。10年U―16アジア選手権準決勝、14年U―19アジア選手権準々決勝で敗れた宿敵を撃破。6大会連続の五輪出場へ、上々の滑り出しを見せた。

 ▽リオデジャネイロ五輪男子サッカーアジア最終予選 アジア枠は3で、従来のホーム&アウェー方式から1カ国で集中開催するセントラル方式に変更された。U―23アジア選手権と兼ねて12~30日に行われ、開催国カタールと予選を突破した計16チームが出場。1次リーグは4組に分けられ、各組2位までの8チームが決勝トーナメントに進出。上位3チームが五輪出場権を得る。

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2016年1月14日のニュース