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闘莉王 名古屋退団を正式発表「私自身が変わらなければいけない」

[ 2016年1月9日 15:23 ]

名古屋を退団するDF田中マルクス闘莉王

 J1名古屋は9日、元日本代表DF田中マルクス闘莉王(34)が昨季限りでチームを退団することが決まったと正式発表した。

 ブラジル出身の闘莉王は、渋谷幕張高から2001年にJ1広島入り。03年に期限付き移籍先のJ2水戸で1年間プレーし、同年に日本国籍を取得した。翌04年にJ1浦和へ移籍して6年間在籍。名古屋へは10年に加入し、同年のチーム初優勝に貢献している。14年、15年には主将も務め、本職のセンターバック以外にも得点力を買われてFWで先発起用されるなど攻守の大黒柱として活躍した。

 プロ15年でのリーグ戦通算成績は、J1が388試合75得点、J2が42試合10得点。U―23日本代表として04年アテネ五輪へ出場し、06年から10年には日本代表に選出され10年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会に出場するなど国際Aマッチ43試合8得点の数字を残している。

 名古屋から昨季終了後、1億円ダウンの年俸5000万円(金額は推定)を提示され、契約延長を保留したまま越年。熟考の末、代理人が8日に退団を申し入れていた。

 闘莉王はクラブを通じ、長文のコメントを発表。10年の名古屋初優勝や11年に起きた東日本大震災後の支援活動などにも触れた後、プロ人生をスタートさせた古巣・広島が昨季優勝したことにも言及。「広島の森保監督は『平和と命の大切さ』をメッセージとして世界に発信しましたが、私も人として何が大切かを教わりました」と胸中を明かした。

 そのうえで「2016年、名古屋グランパスは大変革の年と位置づけています。広島で2年、水戸で1年、浦和で6年、そして名古屋で6年、プロサッカー選手として闘い続けてきました。今回、ブラジルに帰ってゆっくり考える時間を持ち、私自身が変わらなければいけないという想いに達しました」と退団に至ったことを報告。

 「名古屋グランパスのファン・サポーター、パートナー企業、そしてスタッフの皆様に、あらためて心から感謝申し上げ ます」と感謝の言葉でしめくくった。

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2016年1月9日のニュース