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本田オーナー熱望実った!権田 オーストリア3部ホルンへ移籍

[ 2016年1月7日 08:48 ]

欧州挑戦に意欲を見せるFC東京のGK権田

 ACミランのFW本田圭佑(29)が実質的なオーナーを務めるオーストリア3部ホルンがFC東京のGK権田修一(26)を獲得することが6日、決定的となった。複数の関係者によれば1年間の期限付き移籍で大筋合意した。昨夏、オーバートレーニング症候群と診断された権田だが、コンディションも回復し、初の欧州挑戦に意欲を見せているという。近日中にも正式発表される。

 昨年6月から本田が実質的に保有するホルンが大型補強に成功した。W杯ブラジル大会メンバーのGK権田を1年間の期限付き移籍で獲得する。ホルンは現在3部首位を走り、1年での2部復帰に向け補強にも積極的だ。日本人は昨夏、J2札幌から獲得したFW榊翔太(22)らに続き3人目。もちろんJ1通算183戦出場、日本代表クラスのビッグネーム獲得は初めてだ。

 本田自身が、権田の獲得を熱望したという。日本代表としても共に戦い、GKとしての実力は熟知している。また権田の持つプロ意識の高さ、サッカーに対するストイックさは、本田とも通ずる部分がある。関係者によれば、ホルン側では権田のサッカーに対する真しな姿勢も、若手選手の多いクラブ全体に還元させたい意向という。

 権田も初の欧州移籍に意欲的という。昨年7月にオーバートレーニング症候群の診断を受けたが、既にコンディションは回復。昨季はFC東京でリーグ22戦に出場。体調不良のため辞退したが、8月の東アジア杯まで日本代表に招集されるなど実力は国内トップクラスだ。約半年間の離脱を経てリスタートを切るには確かな将来的ビジョンを持つホルンは理想の新天地の一つだった。

 注目の“欧州デビュー”も1月中には実現しそうだ。3月4日まで冬季中断期間中だが、今月も15日以降には練習試合が7試合組まれた。相手にはオーストリア1部で3位のラピド・ウィーンなど強豪クラブも多い。強豪と試合を重ねれば当然、欧州の移籍市場でも権田の名が挙がる。上位のリーグへ、ステップアップの移籍が実現する可能性も膨らんでくる。

 言葉の問題、体のサイズなど日本人選手の成功が最も難しいと言われるGKの欧州移籍。権田には欧州で日本人GKの地位を確立させたいという思いもあるという。ハード面ではJ1より劣るかもしれないオーストリア3部だが、日本代表MF南野も所属するザルツブルクのGKスタンコビッチもホルン出身。ステップアップの良き“成功例”と言えそうだ。

 ホルンの守護神として2部復帰に全力を注いで欧州での存在感を示す。もちろん、日本代表復帰への思いも強い。チェコ国境にも近いオーストリア北部の街で、権田の新たな挑戦が始まる。

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2016年1月7日のニュース