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崖っ縁ファンハール監督 ファンの目はすでに“次期監督”に

[ 2015年12月28日 08:45 ]

公式戦4連敗を喫し頭を抱えるマンチェスターUのファンハール監督(AP)

 ファンハール監督がマンチェスターUの指揮を執るのは、28日のチェルシー戦が最後になるかもしれない。26日にストークに0―2で敗戦。リーグ最多優勝20回を誇る名門が公式戦4連敗を喫するのは、61年10月以来54年ぶりの屈辱となった。

 厳格、冷徹な性格から“鉄のチューリップ”の異名を取るオランダ人指揮官が試合後の会見で口にしたのは、辞任を示唆する弱気発言だった。「クラブは私をクビにする必要はない。自分で辞めることもできる」。さらに「チェルシー戦も(監督で)いるのか?」という普段なら激怒しそうなぶしつけな質問にも「どうなるか分からないが、そう思う」とあいまいに回答。23日のストーク戦に向けた会見で「新聞ではすでに私は解任されている。誰か謝る気はないのか?」と記者に怒りをぶちまけたのとは対照的で、まるで“敗北宣言”のようだった。

 既にメディアやファンの関心は“次の監督”に移ってきている。英大手ブックメーカーのウィリアムヒルでは、27日時点でチェルシーを解任されたばかりのモウリーニョ氏が1・5倍で一番人気。ギグス・コーチの昇格が2・6倍、今季限りでバイエルンMを退任するグアルディオラ監督が11倍、イタリア代表のコンテ監督が26倍で続いている。「プレミアリーグで次に解任される監督」部門では、もちろんファンハール監督が1・03倍で断トツだ。

 27日付の英紙デーリー・メールは「チェルシー戦に敗れれば辞任する」と報道。アヤックスで欧州CLを制し、昨年のW杯ブラジル大会ではオランダを3位に導いた名将に、起死回生の奥の手はあるのか。今年最後の一戦は大きな注目を集めそうだ。(大久保 尚文)

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