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浦和9大会ぶり4強でACL王手 準決で柏に勝てば本戦切符

[ 2015年12月27日 05:30 ]

<浦和・神戸>前半22分、浦和の興梠が先制ゴールを決める

天皇杯準々決勝 浦和3―0神戸

(12月26日 ヤンマー)
 天皇杯準々決勝が26日に各地で4試合が行われ、浦和は神戸に3―0で快勝し、9大会ぶりに4強に駒を進めた。前半22分に首痛から復帰したFW興梠慎三(29)が先制点を挙げるなど前半の固め打ちで、勝利をたぐり寄せた。Jリーグ・チャンピオンシップ(CS)準決勝でG大阪に敗れたうっ憤を晴らし、06年度以来の天皇杯制覇へ、再スタートを切った。29日の準決勝は柏と対戦する。

 浦和らしいおしゃれなゴールで、神戸を粉砕した。前半22分、武藤の縦パスから興梠がマイナス方向へ意表を突くパス。そのボールを李が裏を抜けた興梠に合わせると、興梠は左足でねじ込んだ。相手の5バックに対し、前線の3人が流動的にポジションを変えて、相手DFを思考停止に陥らせた先制点。首痛再発のためCS準決勝を欠場した興梠は公式戦3試合ぶりの出場をゴールで飾り「自分は決めるだけだった。プレーに集中できた」と満足感を漂わせた。

 ラッシュは止まらない。その3分後に宇賀神の左クロスを柏木がスルーし、待ち構えた李が左隅を射抜く。44分には武藤のスルーパスから宇賀神がダメ押しゴール。全3得点ともパスワークからのワンタッチで仕留めた。後半は槙野、森脇が攻撃を自重しながらバランスを取り、9月11日のリーグ戦柏戦以来、公式戦10試合ぶりの完封勝利というおまけ付きだ。ペトロヴィッチ監督は「いいコンビネーションから得点が奪えた。後半はテンポを落とした。3―0で良かった」と喜んだ。

 天皇杯でリーグ戦の悔しさを晴らす。今季はJ1第1ステージ無敗優勝から、CS準決勝で年間勝ち点で9も下回ったG大阪に延長の末に敗北。上位2枠の来季ACL本戦出場権も逃し、現状で手にしているのはプレーオフ出場権だ。今大会の逆ブロックですでに本戦出場を決めている広島とG大阪が勝ち上がったため、準決勝で柏を下せば本戦出場権を確保できるが、それでも目指すは頂点のみだ。「僕たちは決勝を見据えている。ACL(本戦出場権)も逃しているし、CSの悔しい気持ちをぶつけていく」と槙野。元日にカップを掲げる瞬間まで、浦和のシーズンは終わらない。

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