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INAC澤 引退まだまだ!“夫婦ダービー”「負けられない」

[ 2015年12月23日 05:30 ]

皇后杯準決勝の仙台戦に向け、調整する澤(左)らINAC神戸の選手たち

皇后杯準決勝 INAC神戸―仙台

(12月23日 等々力)
 夫婦ダービーを制して決勝進出だ。今季限りで現役を引退するINAC神戸のMF澤穂希(37)は23日、皇后杯準決勝(等々力)で夫の辻上裕章氏(39)が運営・広報部長を務める仙台と対戦する。

 22日は神戸市内で最終調整し「夫婦ダービーだから、負けられない。他は譲っても、これだけは譲れない」と必勝宣言。「主人が支えてくれたのでこの1年頑張ってこられた」と引退会見で打ち明けた感謝の思いを一時封印し、愛する夫を強烈にライバル視した。

 1時間強の最終調整では最後に魅せた。当初はメンバーに入っていなかったPK練習で松田監督から指名され、GK海堀と対じ。「置きに行って外すなら、思いっきり打った方がいい」と力強く右足を振り抜き左サイドネットを揺らした。06年アジア大会決勝でPKを外し、タイトルを逃したことからトラウマになっていたPK。11年W杯決勝でも蹴らずに応援に回った。「PKは好きじゃないし蹴らないからね。90分で勝負するイメージができている」と本番での出番はないと断言したが、プレミア感たっぷりの澤のPKでチームは大いに盛り上がった。

 「INACで有終の美を飾りたい。何より最高の仲間と笑顔で終わりたい」。辻上穂希ではなく、澤穂希として挑む90分。人生最後の夫婦対決を制し、妻がたかだかと笑う。

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