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経験、勝負強さ…五輪切符へ澤引退は大きな穴 ノリさん「特別な選手」

[ 2015年12月17日 09:22 ]

15年女子W杯、米国戦で澤穂希を送り出す佐々木監督

澤が引退発表

 日本女子サッカーの象徴である「背番号10」の引退は、リオ五輪金メダルを目指すなでしこジャパンへの影響必至だ。佐々木監督は日本協会を通じ「日本代表の試合でも、ここぞという時に点を取り、さまざまな戦いで勝利に導いてくれました。私自身が出会った中でも特別な選手」とコメントした。澤は卓越した戦術眼とフィジカルの強さに加え、大一番に合わせるピーキングと勝負強さを持ち合わせる絶対女王。11年W杯ドイツ大会決勝の米国戦で1―2の延長後半に同点のスーパーゴールで優勝をたぐり寄せたように、ここぞでの存在感は際立った。

 来年2月から大阪でリオ五輪アジア最終予選が行われるが、日本は精神的支柱を失った状態で上位2カ国のリオ切符を目指す。今年のW杯カナダ大会では宇津木と阪口がダブルボランチを組むなど世代交代は進んだが、金メダルという目標を達成するためには国際舞台での経験値と勝負強さを兼ね備えるベテランの穴は計り知れない。実力だけでなく抜群の認知度を誇る澤がユニホームを脱ぐことは、女子サッカー人気の危機も意味する。

 ▼竹本一彦氏(読売加入時の監督)もう1年やると思っていたので、少しビックリした。最近の澤は神戸でも守備に追われて良さが出ていなかった。縁の下の力持ちをやるのは大変だけに、どうかなとは思っていた。結婚して新しい澤の顔もある。後進の指導や20年の東京五輪もあるので女子サッカーを支えてほしい。世界の澤なので新しいアプローチがあってもいいし、女子サッカーは澤を求めている。

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2015年12月17日のニュース