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野津田リオ五輪最終予選アウト クラブW杯で右膝じん帯損傷…

[ 2015年12月12日 08:09 ]

リオデジャネイロ五輪最終予選の会場を視察するU―22日本代表イレブン

 来年1月にリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(1月12日開幕、カタール)を控え、中東遠征中のU―22日本代表にも衝撃が走った。クラブW杯に出場していた同代表候補のMF野津田岳人(21)が10日のオークランド戦で右膝内側側副じん帯を損傷。11日に全治8週間と診断され、最終予選出場が絶望となった。10日にドーハで行われたU―22イエメン代表との試合は0―0の引き分け。野津田を欠く手倉森ジャパンは決定力不足に追い打ちをかけられることになった。11日はウズベキスタン戦(13日)の行われるUAE・ドバイに移動し、調整した。

 “格下”イエメンを相手にスコアレスドローに終わり失意のU―22日本代表に、さらなる“災い”が降りかかった。UAEに移動するため訪れたカタール・ドーハのハマド国際空港で手倉森監督は野津田のケガについて、広島関係者と連絡を取り合ったことを明かし「いろんなことがあるね」と、神妙な表情で語った。その時点では精密検査前だったため全治3~4週という情報だったが、正式な診断はさらに非情なものだった。

 クラブW杯に出場するため、野津田は今回の中東遠征メンバーから外れた。しかし、10日のオークランド戦で右膝を負傷。前半14分に泣きながらピッチを後にした。クラブの発表によれば、11日に広島市内の病院で精密検査を行った結果、右膝の内側側副じん帯の損傷で全治は8週間。復帰は2月の半ばになる見込みで最終予選出場の道は事実上、断たれた。

 野津田はU―22日本代表にコンスタントに選出され、昨年9月の仁川アジア大会1次リーグ最終戦のネパール戦では左足の強烈なミドルシュートを決めて、手倉森監督に「うちには大砲がある」と言わしめた。3月のアジア1次予選、初戦のマカオ戦で2得点を決め7―0での大勝に貢献した。Jリーグ勢などとの練習試合を除く国際試合では4得点しているチーム3位のスコアラーで、セットプレーのキッカーも務めており、戦線離脱は大きな痛手だ。

 図らずも10日のU―22イエメン戦で、決定力不足を露呈したU―22日本代表。“左の大砲”を失うことになり、6大会連続五輪切符獲得へ向けて、一層、厳しさが増すことになる。

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