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ハリル監督、センターFW本田 代表得点力不足「1つの解決策」

[ 2015年11月30日 06:32 ]

報道陣に対応するハリルホジッチ監督

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)が29日、ACミランのFW本田圭佑(29)をセンター・フォワード(CF)で起用する構想を明かした。都内で行われたサッカー教室に参加。ACミランで出場機会に恵まれない本田の現状を危惧しつつも、抜群の勝負強さを誇る日本の大黒柱に光明を見いだした。

 本田に関する質問が飛んだ時、イベントでの優しい表情が一変、ハリルホジッチ監督が勝負師のそれに変わった。起用法について話が及ぶと「FWの中央で考えている」と明言。後半途中から3トップ中央に入った今月17日のカンボジア戦を引き合いに「20分で5回チャンスをつくったのを覚えていますか?彼は一生懸命、背後に走る努力をしている。(ペナルティーエリア内)16メートルの中でシュートする努力をしている。本田はそれを見せて、点も取った」と説明した。

 得点力不足解消への“切り札”だ。本田は後半17分から出場したカンボジア戦ではハリル体制下で初めてクロスからのヘディング弾をマーク。強じんな肉体を生かしてのポストプレー、左足での強烈なシュートに加えて、新たな可能性を見せた。背番号4のCF抜てきを「1つのソリューション(解決策)」と指揮官は表現。本田は10年W杯南アフリカ大会で1トップを任され、16強入りに貢献した前例もあるだけに、現実味がある。

 期待が大きいからこそ、本田の窮状も注視している。ACミランで出場機会を失い「きのうも試合に出たのは10分くらい」と不安を隠せない。本田は、来年30歳とベテランの域に入る。「彼には注意して連絡している。直接話した時は“ACミランでポジションを奪いたい”と言っていた」と明かした。指揮官は「この年齢で、90分プレーし続けないとフィジカルが落ちる。個人での補足トレーニングが必要」と訴えた。

 指揮官は来年1、2月に海外組の視察を予定している。本田と長友のイタリア組にも直接、会う考えで「“プレーしてくれ”と(言いたい)。会いにいっていろいろな話がしたい」と話した。16年のハリルジャパンは“CF本田”というテーマが軸になりそうだ。

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