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柏木 CSへ“調子乗り”封印!冷静タクトでガンバ叩くぞ

[ 2015年11月27日 05:30 ]

チャンピオンシップ準決勝へ抱負を語る浦和MF柏木

 第1ステージ王者の浦和と年間勝ち点3位のG大阪によるJリーグ・チャンピオンシップ(CS)準決勝が28日に埼玉スタジアムで行われる。浦和の日本代表MF柏木陽介(27)は、相手のカウンターを警戒し、攻撃時のリスク管理をポイントに挙げた。07年U―20W杯カナダ大会に出場した「調子乗り世代」の象徴だが、ピッチ上では司令塔として冷静沈着なタクトで勝利を目指す。

【J1年間順位表】

 決勝進出への鍵はイメチェンだ。一発勝負のCS準決勝。「調子乗り世代」のエースが成長した姿を見せる。報道陣に囲まれた柏木は「自分たちが攻めている時間にどれだけ我慢ができるか。後ろから組み立て直したり、そういうことに気をつけないと」と力説。イケイケのサッカーで調子に乗ることなく、戦況を見極める考えを示した。

 同じミスはしない。昨年11月22日に0―2で敗れたG大阪戦。優勝に王手をかけていた浦和はボールを支配しながら、決め切れずにミスを招き、鋭い速攻のえじきとなった。「何でもない失点だった。こっちが点を取れなかっただけ。去年の悔しさをぶつけないと」。逆転優勝を許すきっかけとなった一戦。苦い記憶が第1ステージ無敗優勝の原動力となったが、第2ステージは敗れ、今季リーグ戦は1勝1敗。リーグ制覇を果たして初めてリベンジ成功となる。そのために、まずはG大阪を全力で叩く。

 前日のミーティングでは全員で相手の映像をチェック。「カウンターが得意。奪われてから失点しないこと」と宇佐美ら破壊力抜群のG大阪の特長をあらためて確認した。柏木は「延長戦だけは避けたい。しんどいから。勝負強さや(勝利への)持っていき方では(相手に)負けている」と一発勝負で劣る部分があることを認め、その上で、「立ち上がりに点が取れれば。こっちがボールを持てる時間帯に点を決めないと」と序盤での先制点をポイントに挙げた。

 日本代表の東南アジア遠征では持ち味のスルーパスで一気に株を上げた。「モテちゃうかも」と軽口を叩くが、本音は「あまり持ち上げないで」。準決勝はあくまで通過点だ。この日発売された前売りチケットは早くも4万1500枚を売り上げた。地上波の生中継も決まっている。熱い視線が注がれる司令塔は目の前の一戦に集中する。

 ▽調子乗り世代 07年U―20W杯カナダ大会でベスト16入りした世代。ゴールパフォーマンスで当時流行したダイエットエクササイズ「ビリーズ・ブート・キャンプ」のまねなどを行うなど、明るいチームカラーから「調子乗り世代」と評された。槙野、梅崎(ともに現浦和)内田(同シャルケ)らが主力を担い、背番号10は香川(同ドルトムント)を押しのけて柏木がつけた。

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2015年11月27日のニュース