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広島 W王手!第2S事実上のV、年間勝ち点浦和に2差

[ 2015年11月8日 05:30 ]

<G大阪・広島>勝利を喜び合う青山(左)と佐藤

J1第2S第16節 広島2―0G大阪

(11月7日 万博)
 首位の広島は敵地でG大阪に2―0で勝ち、第2ステージ優勝とチャンピオンシップ(CS)の決勝に進出できる年間1位に王手をかけた。後半10分にFWドウグラス(27)が先制弾。同44分にMF清水航平(26)が追加点を奪い、15年ぶりに万博でのリーグ戦白星を挙げた。最終節の湘南戦(22日、Eスタ)に引き分け以上で無条件でステージ優勝が決まる。松本は神戸に敗れ、来季のJ2降格が決まった。

 14年間の苦しみを大一番で解き放った。後半10分にドウグラスがプロ生活で初めて蹴った直接FKを沈め、広島が先制。同44分にはMF青山のラストパスを清水が豪快に蹴り込み、G大阪を突き放した。万博でのリーグ戦勝利は00年以来で15年ぶり。第2ステージは2位鹿島に勝ち点3差をつけ、かつ得失点で12点差をつけているため、最終節を前に優勝を事実上確定させた。

 エースが背中で勝利への執念を見せた。「勝てない歴史だったけど、それが長くなればなるほど終わるときも近づいてくるもの。それがきょうだった」。鬼門を突破し、元日本代表FW佐藤は胸を張った。敵地でチームとして前面に押し出したのが激しさ。試合前、選手を前に森保監督は「きょうは肉弾戦になるぞ!」とハッパをかけた。CS進出へ必死に勝ちにくるG大阪に対して、技術よりもまず体を張ることが必要だった。

 それを象徴したシーンが前半33分だ。MF井手口と激しく競り合った佐藤が、09年10月25日川崎F戦以来となる6年ぶりのイエローカードを受けた。フェアプレー個人賞を3度も受賞したストライカーのJ1最長の連続無警告記録は193試合で止まり、スタンドからはどよめきが起きた。無得点に終わりJ1通算最多得点到達はお預けとなったが「フィニッシャーの役割だけじゃない。ユニホームを汚すことも自分の大事な役割」とうなずいた。

 佐藤のプレーに触発されたかのように選手はアグレッシブなプレーを見せた。GK林が何度も決定機を防ぐなど、全員でつかんだ2―0勝利。第2ステージ優勝を決定づけ、CS決勝進出となる年間勝ち点1位にも王手をかけた。指揮官は「タフなメンタリティーと泥くささを表現してくれた」と選手を称えた。リーグの先にCSが待つ今季。さらにチーム力を高め、真の頂点へと突き進む。

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