リバプール“スター指揮官”初采配 新たな才能を発掘できるか

[ 2015年10月17日 16:29 ]

リバプール(イングランド)の監督に就任したクロップ氏(AP)

 プレミアリーグの名門リバプールの新指揮官に就任したユルゲン・クロップ監督(48)が、17日の敵地トットナム戦(日本時間20時45分キックオフ)で初采配を振る。8日のユーロスポーツ(電子版)が「ロックスターのクロップは、ビートルズの5人目だ」とリバプール出身のスーパースターにたとえて伝えたように、サッカーの監督としては派手な風貌や言動、プレミアリーグ3位の700万ポンド(約13億円)と伝えられる高額年俸など、“スター指揮官”に初陣前から大きな注目が集まっている。

 昨季まで指揮を執ったドルトムントで日本代表MF香川真司(26)を指導したこともあり、日本のファンにも馴染み深い。10年夏にC大阪から移籍した当時、ドイツで無名だった21歳をいきなり攻撃の中心に抜てきした。同年7月28日に香川が移籍後初得点をマークした3部ディナモ・ドレスデン戦との練習試合の記事を振り返ってみると、指揮官はこうコメントしていた。

 「香川にはほとんど弱点がないと感じていた。あえて挙げるならクロスの精度。早いテンポでパスをつなげば、彼は前に出て行けるし、ゴール前で決定機を生み出してくれる」。

 香川が現地で入団会見を行ったのは7月12日。わずか2週間ほどで、その才能とトップ下での適応性を見抜いた眼力。そして欧州での実績がゼロというリスクを恐れず、開幕からスタメンで起用し続けた決断力はさすがと言える。

 また香川との強い信頼関係も印象深い。13年5月には、移籍したマンチェスターUで活躍できない愛弟子について「見てきた中で攻撃的MFとして最も優れた得点感覚があった。世界最高の選手の一人なのにマンUでは20分プレーするだけ。しかも左ウイングで。胸が張り裂けそう。涙が出る」と嘆いた。リバプール監督就任後に「ドルトムントのスター選手達を引き抜くことはない」と話しており、師弟関係がイングランドで三たび復活する可能性は低いのは、日本人ファンにとっては少し残念といえるかもしれない。

 近年は選手獲得に大金をつぎ込みながら、89~90年を最後にリーグ優勝から遠ざかっているリバプール。新天地に挑むドイツ人指揮官が、古豪と揶揄されることも多い名門を復活に導けるのかだけでなく、香川のような新たな才能を発掘できるかにも注目したい。(大久保 尚文)

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