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大久保2発!ゴンにあと3通算154点、3年連続得点王へ前進

[ 2015年10月5日 05:30 ]

<川崎F・G大阪>試合後に子供たちに囲まれ笑顔の大久保

J1第2S第13節 川崎F5―3G大阪

(10月4日 等々力)
 大久保がゴン超えを射程にとらえた。ホームの等々力にG大阪を迎えた川崎Fは、2年連続得点王のFW大久保嘉人(33)の2得点の活躍で、5―3で勝った。今季21点とした大久保は得点王争いでG大阪の宇佐美貴史(23)に2差をつけて単独トップ。J1通算得点も154に伸ばし、歴代最多の中山雅史(48=JFLアスルクラロ沼津)の記録まであと3点に迫った。

 ライバルの前でJ最強ストライカーを証明した。開始わずか2分だ。左サイドをドリブルで抜けた中野のグラウンダーのパスを、大久保が逆サイドで合わせて先制。等々力でのリーグ戦としては史上2位の観衆となった2万4300人をいきなり沸かせた。後半30分には車屋が倒されて得たPKを、再び大久保が決めて2点目。得点ランクで1位に並んでいた宇佐美との直接対決で一気に2点差をつけ、3年連続得点王へ大きく前進した。

 「1点目は中野がいいところに出してくれた。PKは前回(6月20日の松本戦)外したけど、ここでモヤモヤするのは嫌なので、蹴ろうと思った。後悔したくないし」

 PKも含めて貪欲にゴールを狙うのがストライカー。「俺が決めればチームも勝つ」という自負もある。大久保のゴールで勢いに乗ったチームは4連勝。第2ステージ首位の広島を勝ち点5差で追走、次節の直接対決を控え、チャンピオンシップ出場へ望みをつなぐ勝利となった。

 Jリーグでは3年連続得点王はいない。前身の日本リーグでも釜本邦茂が一度(74~76年度)達成しているだけだ。日本の伝説的なストライカーに肩を並べるチャンス。「自分の名前を残したい」という大久保には格好の目標だ。

 得点王への秘けつは「意識しないこと」と言う。タイトル争いのプレッシャーは一昨年、昨年と経験済み。「ゴールを決められないと、いろいろ考えてしまうし、駄目だと思ってしまう。まとめて取れることもあるし、考えてもしようがない」と話す。目標やライバルを聞かれても「いない」と答えるのは目の前の試合に集中することが近道と知っているからだ。

 J1通算得点でも1位中山に3差、2位佐藤(広島)に2差と迫った。「それよりもう負けられない。1試合1点を目標に」。次節の広島戦で今度は佐藤との対決に臨む。チームを勝たせることが自らの記録にもつながる。

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