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想像以上に悪いノエスタのピッチ状況 一番の被害者は選手&サポーター

[ 2015年10月5日 11:30 ]

ノエビアスタジアム神戸のデコボコピッチ

 想像を超えていた。3日にJリーグの神戸―鹿島戦を取材。試合前からノエビアスタジアム(ノエスタ)のピッチ状況が悪いとは聞いていたが、これ程とは…。

 スタンドから見ただけでも緑色のピッチに、白い斑点のように芝がはげた部分が見える。一部だけではない。至るところに数え切れない程だ。試合が始まればグラウンダーのパスは、凹の部分に引っかかりポコポコとバウンドする。ダイレクトパスなどおよそ望めない状況だ。選手が倒れれば、芝はめくれ上がり、その下の土が砂のように舞った。

 見ていただけでも悲惨な状況なのだから、選手はさらに大変だ。鹿島GK曽ケ端は「ゴール前は(芝が)張り替えてあったが“つぎはぎ”のところに段差があった。踏ん張った時に、めくれることもあった」と苦笑いを浮かべた。同DF昌子は晴天にも関わらず、悪天候時に使用するポイント取り換え式のスパイクを履いて出場。それでも「グラウンドが悪すぎて神経を使った。鹿島はボールを回すチームだけど、中盤がないぐらい(ロングボールを蹴らざるを得ない状況)だった」と振り返る。戦術すら変えざるを得なかった。

 ノエスタを本拠地とする神戸の三木谷オーナーは7月に、自身のツイッターで「12年間言い続けましたが、芝がよくならない。そろそろ決断の時かな」と本拠地移転をにおわせる発言をした。それも納得せざるを得ない程の現状だ。一番の被害者は選手であり、サポーターだ。金を払って、日本のトッププレーヤーの試合を見に来ているのである。ところが、華麗なドリブルも、鮮やかなパスも見られない状況では“話が違う”と言われても仕方がない。(黒野 有仁)

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2015年10月5日のニュース