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1メートル55中川 J“最小兵弾”「自分の生まれ持った資質」

[ 2015年10月4日 05:30 ]

<柏・名古屋>ドリブルで攻め込む中川

J1第2S第13節 柏3―1名古屋

(10月3日 柏)
 柏からJ1史上“最小兵弾”が生まれた。身長1メートル55のMF中川が2―1の後半44分に右足で勝負を決定づける一撃。右サイドを突破した大津が放ったシュート制のクロスのこぼれ球を右足で左隅に蹴り込んだ。

 後半40分からの途中出場でプロ初得点を記録。「ゴールを決めたからといって100点とは思わないが、一番いい形でチームに貢献できたのかなと思う」と笑顔を見せた。過去J1には身長1メートル53の元神戸MF中村友亮(現フットサル名古屋オーシャンズ)ら中川より小さい選手もいたが、得点はなかった。

 下部組織出身の中川はプロ1、2年目は湘南に期限付き移籍し、今季から柏に復帰。イニエスタ、シャビら世界的な小兵選手の動きを参考にプレーを磨いてきた。小6時の身長は1メートル27。身長を伸ばすための医療的な処置も勧められたが「自分の生まれ持った資質だし、親からもらった体なんで」と拒んだ。「小さい方が有利と思うことはたくさんある。僕が大きい相手とやるのが嫌なように、大きい人も僕とやるのが嫌なはず。そういうところに重点を置くことが大事」。低身長で悩む世間のサッカー少年たちに希望を与えるゴールにもなった。

 ◆中川 寛斗(なかがわ・ひろと)1994年(平6)11月3日生まれ、埼玉県出身の20歳。大東少年団から柏の下部組織に入団。13年にU―18からトップチームへ昇格と同時に、湘南へ期限付き移籍。U―17、18日本代表。利き足は右。1メートル55、57キロ。

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2015年10月4日のニュース