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手倉森J アジア最終予選は実力伯仲組…“死の組”は回避

[ 2015年9月13日 07:07 ]

リオ切符へ手倉森ジャパンは第一関門へ

 手倉森ジャパンに立ちはだかるのは、決して甘くない相手だった。リオ五輪への関門。上位3チームが出場権を得るアジア最終予選の1次リーグでサウジアラビア、北朝鮮、タイとの対戦が決まった。

 オマーンで開催された昨年1月のU―22アジア選手権覇者イラク、同9月の仁川アジア大会王者・韓国との同組は回避。指揮官は「良いブロックに入った。相手のサッカーと、自分たちがやるべきことがイメージできるグループだからです」とコメントしたが、それでも実力国がひしめく難関ブロックとなった。

 14年U―22アジア選手権の成績に基づくランク付けで、8位同士の日本とUAEは予備抽選を行い、日本は第2ポットに入った。第3ポットに入っていれば1次リーグは格上2チームとの「死の組」になる可能性もあっただけに最悪の展開は避けられたが、同組になったサウジアラビアはU―22選手権で準優勝。北朝鮮も仁川アジア大会で銀メダルに輝いている。アジア大会では日本が現U―22世代で臨んだのに対し、北朝鮮は1歳上の世代との混合チーム。韓国との決勝で先発した現U―22世代は4人だった。力量は未知数の部分もあるが、仁川アジア大会を戦い抜いた経験があり、不気味な存在だ。タイとは昨年12月の海外遠征で対戦し、2―0で勝利しているが侮れない。

 「どの国もフィジカルが強く、日本に対し守ってくることはない。世界への階段に上がるには良い相手と言える。この組を勝ち抜くことでさらにパワーアップし、ノックアウトステージも勝ち抜き、五輪出場権を獲得したい」と指揮官。6大会連続10度目の五輪出場へ、全力を尽くす。

 ◆B組メモ◆

 ▽サウジアラビア FIFAランク93位。W杯出場4回、五輪出場2回(84、96年=ともに1次リーグ敗退)。14年U―22アジア選手権準優勝。1次予選はパレスチナに1―0、アフガニスタンに0―0と苦戦もネパールに6―0、イランに2―1で1位通過。中心は今年1月のアジア杯メンバーでA代表16試合出場のMFムスタファ(アルアハリ)。A代表経験を持つMFアブドルファタハ(アルイティハド)とFWアブドラフマン(同)は1次予選のイラン戦でゴールを決めた。

 ▽北朝鮮 FIFAランク126位。W杯出場2回(66年イングランド大会ベスト8)、五輪出場1回(76年=1次リーグ敗退、当時はA代表が出場)。14年U―22アジア選手権は1次リーグ敗退。1次予選はフィリピンに4―0、カンボジアに4―1、タイに0―0でタイと勝ち点7で並ぶも得失点差により1位通過。DFチャン・グクチョルは2―1で勝った8月の東アジア杯・日本戦でフル出場しMFソ・キョンジンとFWFWパク・ヒョンイルも途中出場した。

 ▽タイ FIFAランク137位。W杯出場なし、五輪出場2回(56、68年=1次リーグ敗退、当時はA代表が出場)。15年東南アジア競技会は7戦全勝で2連覇を達成。1次予選はカンボジアに2―1、フィリピンに5―1、北朝鮮と0―0の勝ち点7で、北朝鮮に得失点差で下回り2位通過。攻撃的MFのチャナシップはA代表で出場19試合、ボランチとセンターバックをこなすDFタナブーンは10試合に出場。A代表経験があるFWピニョは1次予選3試合で2得点。

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2015年9月13日のニュース