本田 遅攻もあるぞ!ハリル流でダメなら“オレ流”だ

[ 2015年9月1日 05:30 ]

練習中、コミカルな動きで武藤(左)の笑いを誘う本田

 ハリル流がダメなら、オレ流だ。3日にカンボジアとの16年W杯ロシア大会アジア2次予選(埼玉)に臨む日本代表が、埼玉県内で合宿をスタートさせた。FW本田圭佑(29=ACミラン)は、引いて守る相手に対して速攻が通用しない場合には、あえて遅攻を選択する考えを示した。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)が目指す縦に速いサッカーを状況に応じて使い分けることを視野に入れ、ハリルジャパン公式戦5試合ぶりの勝利に導く。

 ハリルジャパンの現実を、あくまで冷静に見つめていた。指揮官から自らが求められている高度な要求について、本田は「分かりやすく言えば、スピード感。監督は先を見据えている」と言った。手数をかけず、縦への意識を前面に押し出す攻撃。それで相手を粉砕することは理想だが、それだけでアジアの格下を攻略できるほど甘くはない。「監督の言うことが全て当てはまるとは限らない」と切り出し「引かれた時にそのスピード感をあえて落とさないといけない場面もある。それは経験ある選手が臨機応変に対応しないと」。あえて遅攻を選択する考えも提唱した。

 例を挙げれば、0―0で終わった6月のシンガポール戦だ。再三のチャンスを仕留められずに攻め急げば急ぐほど、プレーの精度は低下していった。縦に入れたパスはDFに引っかかり、23本のシュートも決定的な一撃はなかった。「決めないといけない雰囲気になってくればくるほど悪循環になるのが今までの流れ」。本田もピッチ上で感じ取っていた。だからこそ、腹をくくる。「1つひねって、わざとテンポを変えるプレーもやりたい」。この日の帰国時にはアルマーニ社製のネービーカラーのスーツで登場。求心力の高い本田が、ピッチ内外で我流を貫く。

 結果にも飢えている。欧州組が招集されなかった東アジア杯は2分け1敗と勝利を挙げられなかった。「結果を出せていないことへの危機感がある。それをいい結果に結びつけないと。日本代表は結果を残し続けないといけない。自ら結果を出すべくプレーしていかないといけない」。現在国際Aマッチ通算29得点の本田は、節目となる30得点も視野に入れる。

 トップ下としての活躍が期待されたACミランでは直近のエンポリ戦(29日)で出場機会は訪れなかった。3番手にはじき出された格好だが、焦る必要性をみじんも感じていない。「1試合外れただけ。それはインザーギ、シードルフの時もあった。何ら状況は変わっていない」と言い切った。「(調子は)非常にいい。ピッチ上で皆さんに見せられると思う」。速攻と遅攻。ハリルホジッチ監督の理想と現実をうまく折り合わせ、日本代表の新たな形を自らが示す。

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