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ノリさん“カミナリ”さく裂!2戦連敗に酷評「学んでない」

[ 2015年8月8日 05:30 ]

選手たちの前で渋い顔の原専務理事と佐々木監督(右)

 東アジア杯で2連敗を喫したなでしこジャパンは8日、中国との最終戦に臨む。対アジア勢3連敗となれば00年6月の中国戦以来15年2カ月ぶりの屈辱となるだけに、試合を翌日に控えた佐々木則夫監督(57)は若手主体のメンバーを集めてカツを入れた。既に優勝の可能性は消えているが、W杯カナダ大会で準優勝した国の意地を最後に見せる。

【なでしこジャパンメンバー 東アジア杯順位表】

 突き上げのできない若手へ、ノリさん流の荒療治だ。いつものように非公開で行われた練習の最後に佐々木監督のカミナリがさく裂した。メンバー23人を集め「今までのメンバーがどんな目で見ていると思うか」と厳しく指摘。W杯で準優勝した先輩たちの顔に泥を塗ることはできない。指揮官は「3連敗はできない。勝ちにいくぞ」と語気を強め、引き締めた。

 チャレンジなでしこにとって、中国戦は背水の舞台となる。2度同点に持ち込んだ北朝鮮戦は最後はワンサイドに持っていかれ、韓国戦は先制しながらも逆転負け。指揮官は「技術やポテンシャルを見せて戦っているが、厳しさを感じた中で2試合やって、結果が出ない。(経験を)感じているだけで学んでいない」と斬り捨てた。温厚な指揮官のカツに主将の川村は「そう言ってもらえるのはありがたい」と漏らし、京川も「一人一人が意識して一つになって戦う」と神妙に話した。

 敗れれば、歴史的な大敗になってしまう。W杯決勝の米国戦から4連敗となれば、96年7月のアトランタ五輪ノルウェー戦以来、実に19年ぶりだ。対アジア勢3連敗も00年6月のパンパシフィック杯中国戦以来15年ぶりとなる。築き上げた歴史を逆行しないためにも、負けは許されない。「刺激を入れたからやってくれると思う。相手は自分たちにある」と指揮官は強調した。

 W杯のサブ組と経験の少ない若手が集まり、リオデジャネイロ五輪への生き残りを懸けた今大会。「3分の1がリオ五輪に関わってほしい」と話していた指揮官だが「(期待の選手は)五輪予選までは数人いる。本大会に関わってこられたらいいけどね」とトーンダウン。ベスト布陣で臨む中国戦は選手にとって重要な意味を持つ一戦となる。

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2015年8月8日のニュース